萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

2020-01-01から1年間の記事一覧

「観世九皐会 5月定例会 延期公演 第一部」を観る

9月6日、矢来能楽堂へ。能「養老」。 木こりの老人&山神が中森健之介さん、木こりの息子が奥川恒成さん。勅使たちが、森常好さん&舘田善博さん&梅村昌功さん。 アイ(末社の神?)が内藤くん。囃子方が小野寺竜一さん&清水和音さん&柿原孝則さん&沢田晃…

「狂言ござる乃座61s」(第3日目)を観る

8月30日、宝生能楽堂へ。 最初に、小舞。 高野さんが「八島 前」、深田さんによる「景清 後」。 第2日目の時は、 深田さんによる「八島 前」と、高野さんによる「八島 後」でしたが、 単純にお役をチェンジではないんですね。 小舞に続いて、狂言「清水」。 …

「第三回 狂言このあたり乃会」を観る

8月22日、矢来能楽堂へ 最初に登場された原瑠璃彦さんが、「千鳥」の解説のなかで 「酒屋は僕イチオシ岡聡史さんですが」 と仰り、いきなり嬉しくなってしまう。 あらすじのご説明が進んでゆくと、ご説明なかばで、 「そこで、先ほどから申し上げている、僕…

永青文庫の財設立70周年記念「翁-大名細川家の能の世界-」を観る

猛暑のあまり躊躇していましたが、意を決して永青文庫へ行ってきました。江戸川公園の遊歩道を通っていったので、ずっと木陰に守られ、 しかも遊歩道に沿って足元にはミニ渓流が流れており、 恐れていたほど過酷な暑さではありませんでした。小さかった裕基…

「狂言ござる乃座61st」(第2日目)を観る

8月12日、宝生能楽堂へ。 第1日目の興奮さめやらぬまま、中1日を経て、ござる第2日目です。この日は、ふかたかコンビの小舞「八島」で幕開け。 深田さんが「八島 前」、 高野さんが「八島 後」。第1日目では後見に徹しておられたお二人に、最初にスポットがあたる…

「狂言ござる乃座61st」(第1日目)を観る その2

その1の続きです。最初の演目は「隠狸」 太郎冠者が萬斎さん、主が万作さん。 後見は高野さん。太郎冠者さまは、テールグリーン地に3匹の兎が背中に染め抜かれた肩衣、薄卵色と白のグラデーションの地にグリーン&胡桃色の小格子の縞熨斗目、紺の襟、納戸色…

「狂言ござる乃座61st」(第1日目)を観る その1

8月10日、宝生能楽堂へ。 この度は、裕基くんが奈須の披きということで、ドッキドキでした。 そして、聴き終えたいま、満ち足りた思いでいっぱいです。 煌めきを放つ、すごい語りでした。もし射損じたら、自分の命を絶つ、と決意するところは、 まるで、この…

「二子玉川ライズ薪能」(8月7日)を観る

8月7日、二子玉川ライズ 原っぱ広場へ。原っぱといっても、ビルの屋上にあるのですが、木々が揺れ、池の水面がきらめいて、風情があります。山中玲子先生の解説につづいて、 長山凜三くんの仕舞「箙」。また背が高くなられたような。 地謡の中でいちばん背…

「能楽公演 2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~」(8月5日)を観る

8月5日、国立能楽堂へ。狂言「茸」で、楽しく笑わせていただきました。山伏が萬斎さん、何某が高野さん、 姫茸が裕基くん、 鬼茸が井上松次郎さん、その他の茸たちは、 中村くん&内藤くん&飯田くん&月崎さん&淡朗くん&竹山さん&岡さん。後見が石田幸…

「能楽公演 2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~」(7月27日)を観る

7月27日、国立能楽堂に行ってきました。まず「翁」~!観世宗家が翁、 萬斎さんが三番叟、 三郎太くんが千歳、 裕基くんが面箱、 広忠さんが大鼓、 小鼓頭取が源次郎さん、 脇鼓が荒木健作さん&清水晧祐さん、 笛が松田弘之さん、狂言方の後見は万作さん!…

「狂言三代 特別公演 《ソーシャル・ディスタンス版》野村万作萬斎 狂言の現在 2020」を観る

7月9日、関内ホールへ。 4ヶ月ぶりのリアル萬斎さん!解説に登場されたお姿は、お変わりなく涼やかです~ 黒紋付(少し透け感があったので絽でしょうか?)に、白橡色の袴、シルバー&ブラックの市松の角帯。まずは自粛期間中のお話から。 萬斎さんは、「妄…

3ヶ月ぶりの能楽堂

ようやく都内で能楽堂が再開されはじめました。 さっそく、能楽飢餓感を癒すために行ってきました。6/20に「櫻詠会」(矢来能楽堂)、 6/26に「夜能 夜楽の調べ」(宝生能楽堂)へ。コロナ対策の方法が、それぞれ工夫されており、興味ぶかかったです。「櫻詠…

6/26「夜能」に藤原道山さんご出演!

6/26に宝生能楽堂で開催される「夜能」に、藤原道山さんが出演されるのですって!まず鼎談にご登壇され、そのあと尺八の演奏もしてくださるそうです。先程、「熊坂」が始まるのが何時頃になるのか問合せのお電話をしたところ、この嬉しい情報をお教えいただ…

「日本人と自然  -能楽と日本美術-」の展示を観る

国立能楽堂の展示室が6月5日から開室したと知って、さっそく行ってきました。 千駄ヶ谷駅の工事中だった下りホームがオープンしてる!酒井抱一の「麦穂菜花図」がかわゆい。 手前の穂の奥に、淡いシルエットの穂が揺れてるとこにしびれます。「藤棚蒔絵十種…

経済効果は無さそうだけど、夢のある研究

10日ほど前の朝日新聞(関西版)に、知人の研究が紹介されました。https://www.asahi.com/articles/ASN3S77LHN2MPLBJ003.html 登録すれば無料で全文が読めます。お花のビジュアル考察に、私の苦手な数学が使われてる、という組合せが面白い。 相容れないもの…

「第8回 郷さくら美術館 桜花賞展」の桜の絵と、目黒川のリアル桜でお花見する

3月22日、中目黒の郷さくら美術館へ行ってきました。 こちらの美術館は、毎春、桜の絵ばかり集めた展覧会をするのです。展示期間は3ヶ月と長く、昨年は桜シーズン終了後に訪問しましたが、 せっかくなら開花の時期に訪問したかったな、という思いが残ってお…

胸騒ぎのイラストが氾濫する〝YOSHiNOBUx森田MiW [buomi展

今日は日本橋三越へ、気になる作家さんの展示を見に行ってきました。実は、1週間ほど前に、心ときめくポーチとタオルをいただいたのです。 ポーチには鰐がのたくり、タオルの極々隅っこには、人魚ちゃん。可愛くなりすぎてしまうことを拒むかのように、人魚…

「木月孚行を偲ぶ会」を観る

3月15日、観世能楽堂へ。番組表の表紙は、心地よい質感の和紙。 中を開くと、木月孚行さんの遺影が。 番組の抜粋を、ブログ最後に記載しておきます。 「鷺」 鷺が観世宗家。 アイが裕基くん。 裕基くんの幕が岡さん。ふふふふふ― アイなのですが、幕の袖から…

「銕仙会 定期公演 3月」を観る

3月13日、宝生能楽堂へ。「内沙汰」 右近が万作さん、その妻が萬斎さん。 後見が中村くん。萬斎さんは、女郎花色の縫箔、黄丹色の八掛、同色の襟、枇杷色の腰帯。 禍々しいまでに美しい~夫の訴訟の練習につきあおうと、妻は地頭コスプレを。 烏帽子をつけ、…

「能を知る会 横浜公演」を観る

3月12日、横浜能楽堂へ。最初に御挨拶に出てこられた貫太センセが仰ることには、 「藍染川」は、たいへんな稀曲で、今回の出演者の中で、この曲の経験者は広忠さんだけです、と。後見をなさるに観世喜之さんも? そんなことってあるんだ。 「文荷」 太郎冠者…

「東京大槻清韻会別会」を観る

3月7日、観世能楽堂へ。「采女 美奈保之伝」 里の女&采女の幽霊が泉雅一郎さん。 旅僧が殿田謙吉さん。従僧が則久英志さん&御厨誠吾さん。 里人が石田幸雄さん。囃子方が、一噌庸二さん&幸正昭さん&安福光雄さん。 後見が大槻文藏さま&裕一くん。帝が采…

「第103回 粟谷能の会」を観る

3月1日、国立能楽堂へ。「朝長」 青墓の宿の長者&朝長の霊が粟谷明生センセイ。僧(実は朝長の乳母子)が森常好さん、従僧が舘田善博さん&梅村昌功さん。 アイ(長者内の者)は萬斎さん。囃子方は、一噌隆之さん&鵜澤洋太郎さん&広忠さん&大川典良さ…

「梅村能の会 道成寺を観る 観世宗家特別出演」を観賞する

2月24日、観世能楽堂へ。最初に、山中玲子先生による解説。乱拍子の途中で、謡のなかに道成寺の名前の謂れがでてきたら、そのあと直ぐ調子が急変します、とのご説明。それを意識して観れたので、そのポイントの箇所がよくわかりました。 わかると、おっ来る…

「天保十二年のシェイクスピア」を観る

本日午後の仕事が免除されたので、急きょ、日生劇場へ観劇に行ってきました。コロナ対策のための免除じゃなくて、残業削減対策のためってトコが、うちの会社の苦しいところです。さて、観たかった理由は、高橋一生さんが、リチャード三世とおぼしき役をなさ…

「アーティストコメンタリー 能楽師」を聴講する

2月19日、日暮里サニーホールへ。こちらのホールでは、「日暮里グノシー新書」なるシリーズを手掛けておられ、色々なジャンルから都度、「研究者や表現者をセレクト」されているのだとか。で、今回は、能楽というジャンルがセレクトされた、ということの…

「野村万作・野村萬斎 藤沢狂言会」を観る

2月22日、藤沢市民会館へ。最初に萬斎さんによる解説。 埼玉公演以来、1ヶ月ぶりの萬斎さんの解説~黒紋付、いい! 角帯はシルバー&ブラックの市松。きょう初めて狂言をご覧になる方~、と挙手を誘うべく、ご自身も挙手。 前腕の内側! きれーだー私はこの…

「能と土岐善麿 秀衡を観る」を受講する

2月18日、喜多能楽堂へ。萬斎さんが新作能のアイをなさると知り、これは観なくては!と。今回の公演は、武蔵野大学の特別講座、という位置づけらしいのですが、部外者も受講OKとのことで、ありがたく。新作能「秀衡」前シテ(西城戸の館の侍女), 後シテ(秀衡…

「高崎芸術劇場 能舞台 披露公演」を観る

2月15日、はじめて高崎駅に降り立ち、高崎芸術劇場のスタジオシアターへ。ペデストリアンデッキなる屋根付きロードが駅から続いているので、アクセス性はバツグン。雨を気にしなくいてよい劇場っていうのは、ポイント高いです。 セタパブや銀座能楽堂も然り…

「国立能楽堂 定例公演」を観る

2月5日、国立能楽堂へ。 「鶯」。梅若殿の家来(って番組表に書いてある)が萬斎さん、 鶯の飼主が万作さん。万作さんの肩衣がかわいい。 黄色みのグレー地に大胆に白梅が配されています。萬斎さんは、獅子と牡丹が配された、サーモンピンク系の厚板。 エキ…

2019萬斎さん非古典部門ベストテン

先日は「古典曲部門」のベストをリストアップしたので、今度は「非古典曲部門」のベストテンを。 新作能などは、こちらの範疇に入れて選出させていただきました。●1位 『「中島敦展−魅せられた旅人の短い生涯」記念 トークと朗読 野村萬斎、「敦」を語る。」…