萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

2020-01-01から1年間の記事一覧

新作能「白雪姫」のブルーレイを観る

12月のアタマにブルーレイを観ました。 その翌日から仕事が噴火して、更に年末の諸々もあり、この話題を書きそびれているうちに大晦日を迎えてしまいました。ということで、観てから日数が経ってしまいましたが、面白かったです!観る前は、失礼ながら、学芸…

「第四十回テアトル・ノウ東京公演 天下泰平 国土安穏 ーコロナ終息祈願ー」を観る

12月27日、国立能楽堂へ。素謡「神歌」 翁が片山九郎右衛門さん、 千歳が観世淳夫さん。翁は、年明けのマスト曲という印象がありましたが、1年の締めくくりにも、ふさわしい曲でした。地球規模で大変なことが起こった今年、という年に聴くと、 この曲がつく…

「青山能 MIRAI」を観る

12月19日、銕仙会能楽研修所へ。仕舞「玄象」 安藤継之助くん。 4歳。 地謡は、安藤貴康さんを地頭に、谷本健吾さん&観世淳夫さん。継之助くんは、手をピシッと膝に揃えて静止したときのお顔が、眉間にシワを寄せ、真剣そのもの。「渾身の静止を繰り出した…

「第92回 野村狂言座」を観る

12月18日、宝生能楽堂へ。最初の解説は、石田幸雄さん。狂言「膏薬煉」 上方の膏薬煉が裕基くん、 鎌倉の膏薬煉が淡朗くん、 後見が飯田くん。色違いのオソロの装束すてき。 鼻に貼り付けた長い短冊が、ニュータイプのマスクのようです。身体を反らせたり、…

「「萬斎インセルリアンタワー 20」を観る

12月16日、セルリアンタワー能楽堂へ。 見所に、杉本博司さんのお姿。最初に萬斎さんによる解説。 茄子紺の紋付きに袴。時々、お言葉が出てこなくなってフリーズなさる。 そのご様子がかわゆくて、フリーズなさろうとも、十分に間が持ちます。「賽の目」 採…

「第九回 佐久間二郎能の会 三曜会」を観る

12月5日、国立能楽堂へ。最初に、落語立川流 立川談四楼さんによる「おはなしー曽我物語」 続いて仕舞「小袖曽我」 十郎祐成(兄)が永島充さん、 五郎時致(弟)が佐久間二郎センセ。このあとに上演される「夜討曽我」と同じ配役にしたんですね。 ・・・と…

「第4回 文の会」を観る(色の読み方の追記版)

11月29日、観世能楽堂へ。最初に武田崇史さんによる解説。武田志房さん&金春惣右衛門さんによる一調「高砂」仕舞4番は、 坂井音晴さんの「生田敦盛 クセ」、 武田志房さんの「芭蕉 キリ」、 観世宗家の「花筐 狂」、 林宗一郎さんの「山姥 キリ」「柑子」 …

「能を知る会 横浜公演」を観る

11月26日、横浜能楽堂へ。最初に、葛西聖司さんによる講演「能の小書 歌枕の力 名所幻想」葛西さんが仰ることには、「酌之舞」の小書は、色々な小書の段階を踏まないと出来ないそうで。貫太センセは、「十三段之舞」とかの小書を経て、やっと、この小書のお…

「第6回 よみうり大手町・狂言座」を観る

11月22日、よみうり大手町ホールへ。最初に萬斎さんによる解説。 このところ、萬斎さんの解説の機会が激減しているので、ありがたさにジーンときます。今回の解説で学習したことは、 「二人袴」の聟と親は、ホントは素襖裃を着ている態である、ということ。…

「十一月 五雲会」を観る

11月14日、宝生能楽堂へ。能「岩船」 シテが高橋憲正さん、ワキが野口琢弘さん、ワキツレが野口能弘さん&吉田祐一さん。 アイが岡さん。颯爽と始まりました。 囃子も、ワキ&ワキツレの謡も。12:00開演って早すぎない?と思ってたけど、シャキッと正午に、…

「万作を観る会」を観る

11月7日、国立能楽堂へ。 まるで、極上のお能の会に行ってきたかのような余韻に浸っています。囃子方のお顔ぶれといい、 能がかりの「法師ヶ母」といい。更に、「茸」は切能のような趣き。 山伏さまの装束が半切だったのも、お能テイストを増強していたように思…

「釣狐を観る会 第二日目」を観る

11月5日、国立能楽堂へ。素囃子「養老 水波之伝」 囃子方が、柿原弘和さん&幸正昭さん&桜井均さん&栗林祐輔さん。狂言「張蛸」 果報者が野村又三郎さん、太郎冠者が野村信朗くん、すっぱが萬斎さん、後見が石田幸雄さん。 囃子方は、さきほどの素囃子メンバ。萬…

「第十二回 東京満次郎の会 FINAL」を観る

11月1日、宝生能楽堂へ。辰巳大二郎さんによる仕舞「三輪」狂言「萩大名」 大名が万作さん、太郎冠者が裕基くん、亭主が深田さん、後見が飯田くん。 ダメダメ大名様に対する、太郎冠者のスマートなサポートぶりが、鮮やか。なんとかしてキレイなお庭を主に見…

「成田美名子 原画展」を観る

先日、行ってまいりました。 なつかしの「エイリアン通り(ストリート)」や「CIPHER」から、「花よりも花の如く」まで。一気に中高生の気分が戻ってくる心地です。 わー このカラー、LaLaから細心の注意で切り離して、下敷きに入れてたやつ! ・・・など、…

「このあたりのもの~禍(わざわい)の時、狂言三代の見つめる遠い未来~」を観る

10月25日、NHK放送博物館へ。万作さん&萬斎さん&裕基くんのドキュメンタリーの8K番組が、こちらで放映されると知って、急遽。撮られたのは、犬童一心監督。 1時間の番組でしたが、とても濃~い内容。裕基くんが奈須の披きに挑むまでの、萬斎さんによる鬼…

「波吉信和 三十三回忌追善 藤雅会」を観る

10月31日、宝生能楽堂で開催された藤井雅之さんのお社中会へ。裕基くんがお能のアイを、 萬斎さんが小舞をなさると知って、 これは拝見しなくては!と。能「紅葉狩」。 アイ(上臈たちのお供の女)が裕基くん。 ワキ(平維盛)が福王和幸さん、 ワキヅレが村…

「第23回 長島茂の会」を観る

10月24日、喜多六平太記念能楽堂へ。最初に、金子直樹先生による解説。 ツレの人丸(景清の娘)の従者の配役に関する話が面白かったです。今回は喜多流なのでワキツレがなさるけど、ある大きな流派(観世流派とは口にされず。)は、トモ(つまりシテ方)がな…

「能を知る会 鎌倉公演【昼の部】」を観る

10月21日は、朝の部が終わり、 長谷の裏路地散策&ランチなど楽しんだあと、 再び鎌倉能舞台へ。昼の解説は、朝と同じく「能の小道具・作物」をテーマとされつつも、朝とは別のグッズについて。数珠の珠の形は2種類あり、ソロバン型の珠が山伏用、丸い珠がお…

「能を知る会 鎌倉公演【朝の部】」を観る

10月21日、鎌倉能舞台へ。 最初に、貫太センセによる解説。 “能の小道具・作物”というテーマでお話なさいました。 小道具の1つにお手紙があり、男文と女文があるのだとか。 実物も持参されてのご説明。男文と女文では、折りたたむ回数が違っていて、 たたん…

「釣狐を観る会(第一日目)」を観る

10月20日、国立能楽堂へ。素囃子「高砂 八段之舞」 大鼓が広忠さん、 小鼓が観世新九郎さん、 笛が松田弘之さん、 太鼓が林雄一郎さん。みなさま紋付裃。 めちゃくちゃ尖ってる~ これまで聴いたなかでも ダントツの素囃子でした。狂言「末広かり」 大名が萬…

「狂言ござる乃座 62nd(10/18)」を観る

10月18日、国立能楽堂へ。 随分ひさしぶりに伺った気がします。 狂言「水掛聟」 舅が萬斎さん、聟が中村くん、妻が飯田くん、後見が内藤くん。萬斎さんの舅は、好戦的でエネルギッシュ。 歳をとってたって、変に物わかりが良くなったりするもんか!という気…

10/12に萬斎さんが三番叟を踏んでいた!

知らなかったです。 https://news.goo.ne.jp/article/sanyo/region/sanyo-20201012224300.html岡山県だし、関係者だけっぽいので、 知ってたって観には行けなかったけど。お写真を拝見したところ、千歳は裕基くん。 白ベースの松皮菱の直垂がお似合いになり…

「日本芸術文化戦略機構 JACSO設立記念公演 昼の部」を観る

10月6日、宝生能楽堂へ。 萬斎さんの三番叟つき翁がある、となれば、平日の昼間であろうと 万難を排して駆けつけない訳にはゆきません!会議があったけど、かなり前から参加メンバに根回しをして 他の日に変えてもらいました。 「翁」 翁が辰巳満次郎さん、 …

「狂言ござる乃座 in NAGOYA 23rd」を観る

10月3日、名古屋能楽堂へ。能楽公演を観るために新幹線に乗ったのは、お正月に大槻能楽堂へ伺って以来、9ヶ月ぶり。 「大般若」 僧が萬斎さん、巫女が裕基くん、施主が石田幸雄さん。 笛が竹市学さん、小鼓が後藤嘉津幸さん。 後見が中村くん。裕基くんは、…

「平家物語の世界 語りの伝承 巻二十三」を観る

9月26日、横浜能楽堂へ。 狂言「今参」。 大名が萬斎さん、 太郎冠者が太一郎くん、 職探し中の坂東方の者が裕基くん。 後見が内藤くん、幕は高野さん。 大名サマは、紺地に折鶴&松葉の素襖裃、緑青色&鶸色&サーモンピンクの段熨斗目、ブルーグレーの襟、…

「大槻文藏・裕一の会 第二部」を観る

9月25日、観世能楽堂へ。最初に、観世宗家による仕舞「砧」。 地頭は文藏さま。6日前はこの曲の地頭を宗家がされたんだよね、と思いだしながらウットリしてました。 文藏さまの地頭もうつくしかったです。続いて「邯鄲」。 盧生が裕一くん、 舞童が観世和歌…

「能を知る会 東京公演」を観る

9月22日、観世能楽堂へ。狂言は「蚊相撲」。 大名が萬斎さん、太郎冠者が石田さん、蚊の精が太一郎くん。大名さまは、古代紫&鶸色&サーモンピンクの段段熨斗目、水色の襟、 紺色の地に色々な紋が配された素襖裃。この素襖裃、脛の辺りで無地の同色の生地が…

「坂口貴信の会」を観る

半年ぶりに観世能楽堂へ。 また来れるようになったことが、しみじみ嬉しい。「砧」がすてきでした!芦屋の某の妻&その亡霊が坂口貴信さん、侍女・夕霧が谷本健吾さん。 芦屋の某が森常好さん、 その下人が萬斎さん。囃子方が、松田弘之さん&飯田清一さん&…

「第91回 野村狂言座」を観る

9/18、宝生能楽堂へ。通常は2回の公演ですが、今回は 1回プラスして、3回公演。座席占有50%以下を守りつつ、年間購入者を収用するためには、 2回では入りきれないそうで。私が伺ったのは、3回目の公演です。最初に萬斎さんによる解説。 まず、4月の野村狂言…

「銕仙会 9月 定期公演」を観る

9月11日、宝生能楽堂へ。 「実盛」。 シテは観世宗家。 ワキは森常好さん、ワキツレは舘田善博さん&梅村昌功さん。 アイは石田幸雄さん、囃子方は、一噌庸二さん&観世新九郎さん&広忠さん&小寺佐七さん。地謡は5人編成で、地頭は銕之丞さん。 後シテのビジュ…