萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「響の会 第六十四回公演」を観る

4月27日、宝生能楽堂へ、「響の会 第六十四回公演」を観に行ってきました。
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「大原御幸」
建礼門院が西村高夫さん、
後白河法皇が清水寛二さん、
阿波の内侍が北浪貴裕さん、
大納言の局が青木健一さん、
万里小路中納言が宝生欣哉さん、
臣下が則久英志さん、
輿舁が小林克都さん&宝生尚哉くん、
従者が野村裕基くん。
笛が八反田智子さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が國川純さん。
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建礼門院&阿波の内侍&大納言の局は、面の上から花帽子をかけていて、優美なビジュアル。
生身の皮膚が覆い尽くされていますが、人形ぽくはならず、浄らかな憂の表情がすてきでした。
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「川上」
夫が万作さん、
妻が萬斎さん、
後見が飯田くん、
幕が裕基くん。
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極上の時間でした。
万作さんは淡いグレー系の格子の厚板に、白藍色の編綴、角頭巾。
厚板の裾が袋になっていたのだけど、それが不思議に見苦しくなくて、寧ろ装束への万作さんの愛着が感じられて嬉しくなってしまう。
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万作さんが大切にしておられる「川上」だからこそ、お気に入りの装束で臨みたい、と思われたのかなぁ、と。
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万作家のお舞台コーデは、萬斎さんがお決めになっている、と聞いた事がありますが、万作さんの川上は特例なのかもしれません。
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萬斎さんの妻は、全方位で美しい。
「クサレ地蔵め!」なーんて罵ったりするのに、凛とした気品があって魅力的なのでした。
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「猩々乱 双之舞 置壺」
猩々が、
清水寛二さん&観世淳夫さんの両ジテ、
高風が殿田謙吉さん、
笛が松田弘之さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が亀井広忠さん、
太鼓が小寺真佐人さん。
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今まで観た猩々の中で、いちばん愉しかった!
猩々コンビが舞いだすとウキウキして、所作がシンクロすると無性に嬉しくなってしまいうました。
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猩々が消え去ったあと、私が高風だったら、ふわぁーっ
至福だったぁ、と歓喜にジタバタしてしまいそう。
が、高風はあくまでもクールに退出。この抑制が好きです。
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