萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「日本が誇る 能楽囃子方による演奏と解説 時を超える響きー能楽囃子の世界」を聴講する

5月8日、「日本が誇る 能楽囃子方による演奏と解説 時を超える響きー能楽囃子の世界」というイベントに伺いました。
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場所は、玉川上水駅にちかい国立音楽大学講堂小ホール。
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国立音楽大学の梅本実学長によるご挨拶
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続いて松田弘之さんから、今回のイベント開催に至った経緯のお話。
松田さんは、こちらの大学の50年前のOBとの事で、そのご縁から松田さんに打診があったのだとか。
で、松田さんが他の囃子方にオファーされて出演いただく運びとなった、と。
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●笛・小鼓・大鼓・太鼓の紹介
 松田弘之さん(笛)、
 大倉源次郎さん(小鼓)、
 大倉慶乃助さん(大鼓)、
 小寺真佐人さん(太鼓)、
の順に、それぞれの楽器を手にされてご説明。
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各楽器で作りだせるバリエーションを実演くださり。
この日の源次郎さんの小鼓は400年前のものだそう。

●神楽
最初にちょっと説明してくださったなかで、「空気を揺り動かす」という表現が。
空気が揺れれば、寒冷前線さえも支配できるかもしれないし、五穀豊穣のための演奏だったんだなぁと納得です。
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●掛け声のお話と実演
掛け声は出演者どうしのタイミングを合わせるためなんですよ、とのお話のあとに、いきなり聴講者みんな参加しての実演タイムに。
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ご指導は源次郎さん。
各自の左手でこぶしを作り、それを小鼓に見立てて、
まず、基本となる数パターンの打ち方と掛け声を練習。
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そのあと、各パターンを組み合わせた掛け声&エアー小鼓の演奏を、畏れ多くも囃子方の先生方と!
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いい感じに決まったぁ、という気分にさせていただき、これが大層楽しく。
源次郎さんてば、みんなをのせるのがとてもお上手なのですねー
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ここまでが、掛け声の"お話"の括りで、続いて、掛け声の"実演"。
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実演は「波頭」と「祈り働き」。
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「波頭」の前に源次郎さんが仰ることには、
タイミングが合うのは隣同士で横目で見てるからだろう、という疑惑もあるでしょうから、今日はお互いが見えないように、特別に背中合わせで座って演奏します、と。
で、慶乃助さんと背中合わせに座られ、大小での実演となりました。
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「祈り働き」の方は、太鼓が司令塔になって活躍する事例としての選曲とのこと。
このとき笛だけはリズムに合わない吹き方をし、それをアシライフキという、と教えてくださり。
こちらは4人みなさまによる演奏。
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●序之舞
通常は25〜30分くらいだけど、笛はずっと吹き続けなのでシンドイのだそう。
そうだったのか、
松田さんはいつも飄々と吹いておられる印象があったけど、実は実は、だったのですねー
太鼓は入らないので、太鼓のみ中座され、今回は短縮バージョンでの演奏でした。
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●一管 平調音取
大小も中座され、松田さんお一人による演奏。
滅多に能の舞台にかかることのない稀曲で、能の舞台で吹いたのは松田さんも3度くらいとのこと。
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●楽
"楽"は中国から伝来したとはいえ、そのまま踏襲しているのではないけれど、中国のエピソードの曲に使われるのだそう。
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松田さんのご説明の途中で、先ほど中座されていたお三方が舞台に戻ってこられ、ラストの演奏。
おお、確かに聴いたことあるし、中国テイストになるー
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演奏が終わると、無言でご退出。
そこんとこは、お能と同じになさるのですねー
その簡潔さ、好きです。
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面白いイベントでした。
能楽囃子にはじめて接した方々もおられたと思いますが、十分にかっこよさが伝わったんじゃないかと思います。
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#能楽囃子方による演奏と解説
#時を超える響きー能楽囃子の世界
#国立音楽大学
#松田弘之
#大倉源次郎

 

 

 

「第二十八回 加藤眞悟 明之會」を観る

5月5日、「第二十八回 加藤眞悟 明之會」を観に国立能楽堂へ。
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加藤先生のご挨拶に続いて
表きよし先生による解説(1回目)。
今回の采女の小書を作った観世元章のお話まで波及しで面白い。
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仕舞
「実盛」観世喜正さん
「井筒」梅若紀佳さん
「天鼓」梅若志長さん
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一調「百万」梅若紀長さん
太鼓を小寺真佐人さん。
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能「采女 美奈保之伝」
里女&采女が加藤眞悟さん、
旅僧が安田登さん、
従僧が髙橋正光さん&吉田祐一さん、
里人が高野さん、
大鼓が亀井広忠さん、
小鼓が久田舜一郎さん、
笛が松田弘之さん。
後見が梅若紀長さん&紀佳さん
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後シテは鈍色の衣を頭からかづいて静かに出てきました。
衣の下の暗がりの色がなんともきれい。
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橋掛の途中で、かづいた衣を背後に滑らせると、全身が現れ出てきました。
ほんとうに仄暗い水の底から漂い出たきたかのよう。
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面の顔立ちも、左頬に一筋垂れた髪も、もーぉ美しいったらありません!
過去に拝見してきた加藤眞悟先生の曲の中でも、特に加藤先生にドンピシャな気がします。
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休暇後に表きよし先生が再登場され、解説(2回目)。
今回は解説を2回に分けるスタイルで、これ以降の演目のお話。
「名取川」の解説も丁寧にしてくだいました。
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狂言「名取川」
僧が萬斎さん、
名取の何某が裕基くん、
後見が深田さん、
地謡が高野さん&中村くん&内藤くん。
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久々に観ましたが、やはり名曲です。
萬斎さんの何パターンもの念仏に聴き惚れました。
歌詞はめちゃくちゃなのに本気モードの謡!
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そして地頭パートでは、川をさらう所作を堪能です。
紅碧色の編綴が翻る下には、白地に群青の青海波のおみ足が小気味よくステップを踏んでゆき。
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それでいてめちゃくちゃ可笑しいという、ギャップがたまりません。
万作さんチのモットーの「まず美しく、そして面白く」を体現してくださいました。
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能「隅田川」
狂女が加藤眞悟さん、
梅若丸が青木響平くん、
渡守が梅村昌功さん、
旅人が野口琢弘さん、
大鼓が安福光雄さん、
小鼓が幸信吾さん、
笛が藤田次郎さん、
後見が中村裕さん&梅若紀佳さん&青木健一さん。
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シテは初めのうちはなかなか笠を取らないのですが、笠の下からチラ見えする顎に情感があります。
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わぁーどんなお顔なんだろー、と想像がかきたてられるフォルム。
面の顎は勿論だけど、加藤先生ご当人のストイックな顎も然り。
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で、笠を取ったあとには憂いの眉間に惹きつけられ、と、どっちもいい〜というヴィジュアルでした。
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来年の同会も、5月5日開催だそうです。
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#加藤眞悟
#明之會
#采女
#名取川
#萬斎

「大槻文藏 裕一の会」を観る

4月19日、「大槻文藏 裕一の会」を観に観世能楽堂へ。
ロビーに飾られたお花たちが華やかです。
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能「放下僧」
小次郎ノ兄が大槻文藏さま
牧野小次郎が大槻裕一くん、
利根信俊が福王茂十郎さん、
信俊ノ下人が萬斎さん、
笛が竹市学さん、
小鼓が成田奏さん、
大鼓が亀井広忠さん。
地頭は観世喜正さん。
広忠さんは榛色の袴。
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最初に出てくるのはワキではなく、シテ&ツレの牧野ブラザーズ。
そのあとにワキ&アイの登場。
「望月」のような展開。
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理知的な感じの兄ですが、いざ仇を討つという段になると、刀をグサッグサッと2度も。
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兄ってば、そんな激情を押し隠して、ずっと沈着に振る舞ってたの?
ギャップが魅力的です。
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狂言「水汲」
新発意が万作さん、
いちゃが中村くん、
後見が飯田くん、
幕が岡さん。
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能「原作 猩々」
監修が天野文雄さん、
節附が文藏さま、
演出・構成が福王茂十郎さん&文藏さま
童子&猩々(夫)が大槻裕一 くん、
猩々(妻)が文藏さま、
高風が福王和幸さん、
所の者が裕基くん、
笛が竹市学さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が広忠さん、
太鼓が小寺真佐人さん、
地頭が観世喜正さん。
広忠さんは退紅色の袴。
猩々カラーに寄せたコーデなのですねー
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高風は、お酒の商いをしながら段々お金持ちになりました、と自己アピール。
でも不思議と嫌味に聞こえません。
福王和幸さんのお人柄が、高風にじんわり滲み出しているためかも。
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高風は普通の人間ではあるけど、
人ならぬ存在がフト近づいていきたくなるような受容力が感じられ。
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童子は異界のオーラが仄かに漂っていて何やら美しい。
こんなテイストの扮装が、裕一くんはめちゃくちゃお似合いになります。
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妻の赤頭はワインレッド寄りのシックな色調。
髪型は1つに束ねていて、控えめな
雰囲気。猩々の面も、表情が少し柔らかい。
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夫婦って設定に合わせて、それぞれの面や赤頭を文藏さまと裕一くんで、一緒にセレクトされたのでしょうか。
心おどる作業なのでしょうねー
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#放下僧
#萬斎
#猩々
#大槻文藏
#大槻裕一

「第114回 野村狂言座(木曜日 )」を観る

4月16日、「第114回 野村狂言座(木曜日))」を観に観世能楽堂へ。
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解説 萬斎さん
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小舞
「よしの葉」松川美韻希(ミネキ)くん
「暁」金澤桂舟くん
「桜川」中村くん
地謡は、石田淡朗くん&石田幸雄さん&太一郎くん&飯田くん。
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解説での萬斎さんのお話によると、松川美韻希くんは太一郎くんのお弟子さんであり、かつ、萬斎さんが芸大で教えている生徒さんなのだとか。
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そして、「桜川」は女性のクルイで、本日の狂言の1つである「法師ヶ母」は男性のクルイなので、比べてみてくださいね、と。
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意図を込めて選曲してくださるお心遣いがありがたいです。
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狂言「蟹山伏」
山伏が内藤くん、
強力が福田成生さん、
蟹の精が月崎さん、
後見が石田淡朗くん。
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狂言「舎弟」
弟が岡さん、
何某が石田幸雄さん、
兄が深田さん、
後見が中村くん。
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狂言「真奪(しんばい)」
太郎冠者が高野さん、
主が太一郎くん、
通行人が萬斎さん、
後見が月崎さん。
萬斎さんはこの通行人の役をやりたくて選曲したそうで、初役とのと。
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"真"というのは、華道用語で、中心となる枝のことなんだそうです。
つまり、その枝が強奪されちゃうお話。
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萬斎さんは強奪される側だけど、弱者モードは微塵もなく、
強奪被害のどさくさで高価そうな太刀を手にするや、ちゃっかり着服。
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太刀を取り返しに来た太郎冠者たちの逆襲を受けても、太郎冠者を蹴転がしたりして、へこたれない。
したたかで、たくましい陽性のエネルギーに活気を貰いました。
こんな萬斎さんもいいですねー
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素囃子「男舞」
大鼓が安福光雄さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
笛が一噌隆之さん。
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狂言「法師ヶ母」
夫が万作さん、
妻が裕基くん、
地謡は萬斎さんを地頭に、
飯田くん&深田さん&中村くん&金澤桂舟くん、
後見は竹山さん、
幕は岡さん。
囃子方は、先程の素囃子メンバ。
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謡がめちゃくちゃ良かった!
夫パート、妻パート、地謡パートがあるのだけど、畳み掛けていくような感じとともに情感が満ちていくようで。
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次回の第115回も、萬斎さんの解説だそうです!!

「東博能 生きる国宝 翁」を観る

4月17日、「東博能 生きる国宝 翁」を観に、トーハクへ。
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「翁」
翁が宝生宗家、
三番叟が萬斎さん、
千歳が藪克徳さん、
面箱が裕基くん、
大鼓が広忠さん、
小鼓頭取が住駒充彦さん、
脇鼓が住駒匡彦さん&俊介さん。
笛が藤田貴寛さん、
地謡が田崎隆三さん&金井雄資さん&辰巳萬次郎さん&田崎甫さん&辰巳和磨さん。
三番叟後見が、深田さん&中村くん。
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対談
登壇社は、宝生宗家、萬斎さん、
浅見龍介さん(トーハク副館長)。
なんと宝生宗家が司会を。
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萬斎さんは、茄子紺に鶴亀松の直垂、鶴の紋と亀の紋が配された紅白段替の厚板。
厚のすぐ下に紅の襟、その更にそ下に白の襟。
これが、萬斎さんが仰っていた「三襟(みつえり)」でしょうか。
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還暦になった者が三番叟を踏む時に許されるコーデなのだ、とyoiya会報誌で書いておられましたが、
還暦になられて早々に、拝する事ができるとは。
ありがとうございます!
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会場は天井がとても高く、遥か上方に窓が。
上手は磨りガラス、下田はクリアなガラスで室内照明とは違った陽射しが印象的でした。
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自然光のためなのか、黒色尉の影がお顔に作る陰影をが強くて、そのぶん影から逃れた頬骨から顎にかけての領域が明るく白く発光するかのようでした。
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対談で浅見さんが仰る事には、この部屋は展示室として使われてきた部屋で、過去にモナリザも展示された、と。
おお!
それ、むかーし観に来ました。
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そして、長らく窓が開かなかった・・・「開けない」ではなく「開けられない」状態だったそうなのですが、少し前に開けられるうにメンテをして、この度の自然光が叶ったのです、と。
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白色尉も黒色尉も宝生会の所蔵品で、ともに日光作、16世紀のものだそうです。
黒色尉は動の表情で、まさに今ノリノリで鈴之段を踏んでる最中という感じ。
歴史ある貴重なものを本来のあるべき姿で観せてくださるって、大サービスですねー
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今回は背面は金屏風でしたが、これからの東博能では、トーハク所蔵の屏風絵に変わるそうで、そんなこと聞くと、他の演目も観にきたくなってしまいます!
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#東博能
#生きる国宝
#萬斎
#三番叟
#三襟

「観世会春の別会」を観る

4月5日、「観世会春の別会」 を観に観世能楽堂へ。
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この日は萬斎さんのお誕生日で、しかも還暦を迎えられる記念すべき日。
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そんな特別な日に舞台を拝見できるんなら、見所から祝意の念を飛ばしたい。
しかもしかも、お役目が「姨捨」のアイ!というスペシャルが過ぎる公演だったのです。
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「姨捨」
里女&老女が関根知孝さん、
都人が宝生常三さん、
従者が館田善博さん&梅村昌功さん、
里人が萬斎さん、
笛が藤田次郎さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が柿原弘和さん、
太鼓が金春惣右衛門さん、
後見が観世宗家&上田公威さん&武田宗和さん、
地頭が岡久広さん。
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前シテの能面がとても好みなお顔でした。
ロビーの表示によると「布可飛」(作者 友閑、江戸初期)とのこと。
「布可飛」って、「深井」のことでしょうか。
今まで観た「深井」の中でも、特別にすてきです。
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以前に読んだ小説のなかに、
"母がかすかに口をあけて、「深井」のような顔で"という件があるのですが、
そのイメージにピッタリくるような面差しでした。
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そして、萬斎さんのアイの語りは、冷徹なくらいクールな気配と、深く低ーいお声のコントラストが最高でした。
悲哀に寄り過ぎないで、客観的というか、ちょっと引いた視点で語ってるので、俯瞰した感があり、お月様の目線みたいな気持ちに。
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萬斎さんは14:20に本舞台から退出されましたが、
後で聞くところによると、
次なるご移動先の目黒シネマでは、「のぼうの城」(15:30開演)の上映途中から着席されたとのこと。
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アイのお役目の直後に移動されたら開演に間に合ったはずですが、「姨捨」の終演までは楽屋に控えておられたのでしょうか。
「姨捨」の終演は15時半くらいでした。
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「水汲」
新発意が万作さん、
いちゃが裕基くん、
後見が中村くん。
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万作さんの編綴は白藍。
ほのかにきらめいていて、木陰の水面のよう。
想いを寄せる人を前に逡巡する様が初々しいのです。
なので、いちゃに目隠ししたりしても、セクハラっぽく見えません。
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そして、裕基くんの謡、ユリが美しいかったー
水を汲む所作が優美で、ひと汲みごとに辺りに清浄感が増していくようでした。
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仕舞
「老松」観世恭秀さん
「西行桜 クセ」観世宗家
「玉之段」山階彌右衛門さん
「邯鄲 楽アト」観世三郎太さん
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「鵜飼 真如之月」
尉&閻魔大王が藤波重彦さん、
従僧が大日方寛さん、
里人が内藤連くん、
笛が杉信太朗さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が國川純さん、
太鼓が小寺真佐人さん
地頭が武田志房さん。
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こちらも、前シテの面がめちゃくちゃ良かったです。
気品のある美老人!
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ロビーの表示によると、
「笑尉」という面で、作者は河内、江戸時代のものだそうです。
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後シテの閻魔大王の登場前、お囃子が盛り上がってくのが華やか。
わーっ
来るぞ来るぞぉ、とワクワクしました。
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#姨捨
#布可飛
#萬斎
#水汲
#裕基

「国立能楽堂三月 企画公演」を観る

3月28日、「国立能楽堂三月 企画公演」を観に、国立能楽堂へ。
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公演の副題として、
「◎〈復興と文化〉東日本大震災十五年」と掲げられていました。
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復曲狂言「鷺」
太郎冠者が萬斎さん、
主が万作さん、
笛が竹市学さん、
後見が深田さん、
万作さんの鬘桶サポートは内藤くん。
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萬斎さんは、白地に鈍色の格子の縞熨斗目、マンサクの花が咲き乱れている深緑の肩衣。
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主に無断で都見物に出かけていた太郎冠者が戻ってくると、主がそれを咎めに訪ねてきます。
つまり、前半は「文蔵」とかと同じような展開。
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で、都でなんか面白い事あった?と主に問われた太郎冠者が、都で聞いてきた話をする、と。
その話の中身が、お能の「鷺」とほぼ一緒なのです!
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そして太郎冠者は、鷺の舞と謡も聴き覚えてきたので披露します、と言い出して、鷺も模した扮装にチェンジ。
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白い着物を頭から被って、その着物の上方の隙間から、閉じた扇を突き出すようにすると、おお!
ちゃんと鷺になってる!
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特別な作り物を使わなくても、身の回りにある物だけで鮮やかに変身できちゃうのですねー
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特別な拵えが無くたって、鷺を再現できるだい、という矜持も感じられます。
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萬斎さんの鷺は、重力から解き放たれているかのような軽やかな動き。
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この鷺は太郎冠者オリジナルでなく、都の人がやってたのを太郎冠者が真似てる、という設定。
昔は流行の伝搬って、こんな風なルートもあったのかも。
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最後の方、万作さんがちょっと言葉に詰まられ、深田さんがプロンプトするも万作さんに届かず。
深田さんは再トライなさったけど、やはり不達。
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でも、その深田さんの言葉が主から発せられた態で、萬斎さんがレスポンスなさり、いい感じにお話が展開できたのでした。
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復曲能「名取ノ老女」
名取ノ老女が武田孝史さん、
護法善神が宝生宗家、
孫娘が寶生知永くん。
熊野山伏が御厨誠吾さん、
笛が竹市学さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が安福光雄さん、
太鼓が林雄一郎さん。
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宗家の龍神がイケメン。
コワモテなんだけど、眉目秀麗なお顔立ちの能面なのです。
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そして、孫娘をなさった子方ちゃんのお声が、伸びやかで綺麗でした。
ご宗家のご子息で、この春に小学3年生に上がられるようです。
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この演目は、2016年に国立能楽堂特別企画公演で復曲初演されたそう。
その際に、原作には無い孫娘が、未来につなぐという意図的で加えられたのだとか。
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今回は、1/23開催の事前講座(あぜくらの夕べ)を受講してから臨みました。
講座では、復曲上演にもトレンドがある事を知り、面白かったです。
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#国立能楽堂
#東日本大震災十五年
#鷺
#萬斎
#名取ノ老女