萬斎さん観賞と日本画修得の日々

能楽や展覧会の観賞の感想を書いています

「喜多流自主公演 令和四年一月」を観る

1月9日、喜多能楽堂へ。
目黒駅から能楽堂へ向かう道の前方に、中村くんのお姿。
お連れは、シルエットから察するに、岡さんか、もしくは内藤くん。

お連れは、能面ケースと思しきボックスを携帯。
今回、面が必要なのは、アイの裕基くんオンリーのはずなのに、けっこう大きなケースです。
おふたりとも電車をご利用されたってことでしょうかねー

さて、こちらの公演は、開演前に解説があるのですが、今回の解説ご担当は、大島輝久さん。

輝久さんは、時おり腕時計を確認されていましたが、袴の下の角帯挟んでおくスタイルでした。
解説は、がっつり30分。
面白かった!

特に印象に残ったのが、賀茂の謡の話題。
川の流れになぞらえて、人間の人生を謡う、という非常に深い内容になっています、と。

ふむふむ、そこが輝久さんにとっての萌えポイントなのね。
輝久さんが推すのならば、私もそこを意識して観てみよう、という気持ちに。

解説って、単なるあらすじ説明に留まらず、解説者の思いや人となりが垣間見えるのですねー

能「賀茂」
シテ(里女&別雷神)が佐々木多門さん、
ツレの里女が狩野祐一さん、
ツレ(天女)が友枝雄太郎さん。

ワキ(神職)が舘田善博さん、
ワキツレ(従者)が則久英志さん&御厨誠吾さん、
アイ(賀茂明神の末社)が裕基くん。

笛が小野寺竜一さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が大倉慶乃助さん、
太鼓が桜井均さん。

前シテの摺箔は、ちょっと歪んだ七宝繋ぎ風の模様。柄のラインが細く、繊細でキレイ。

そして、輝久さんお勧めの川の流れの謡が、とても美しかった!
まさに、川の水面が揺らめきながら、流れていくようなリズム。

裕基くんのアイは、「穂先が、ニッコニコとした」なーんて言ったりする。
植物を擬人化したのかもしれないけど、もしくはほんとうに、ニッコニコしたって可能性もあるかな。

何しろ、無機物のはずの
矢が父親になっちゃう世界なんだから、有機物の穂先が笑うくらい、あっても不思議は無い。

そして、裕基くんは語りの後に舞を舞ったのですが、舞い終わった時、空気がキラッとしました。
この感じって、お能のラストでシテ方が舞ってピタッと終わる、あの感じ。
かーっこいーっ


狂言「筑紫奥」
丹波の百姓が萬斎さん、
筑紫奥の百姓が太一郎くん、
奏者が石田さん、
後見が月崎さん。

萬斎さんは、侍烏帽子、松皮菱切替えの紺&納戸色の地に、松竹梅&鶴亀の掛け素襖、梅文の腰帯、象牙色地に濃紺の格子の縞熨斗目。裾の方はハシバミ色のグラデーション。
洗朱色の袴。

萬斎さん百姓は、笑え、との命令に対し、
本当に可笑しくなきゃ笑えないんです、と言いつつ、可笑しい事を懸命に考える。
考えてる内容と、眉を寄せて苦悶する姿とのギャップがかわいい。

仕舞「東北」香川靖嗣さん

能「忠度」
シテ(樵翁&忠度)が大村定さん、
ワキ(旅僧)が森常好さん、
ワキツレ(従僧)が梅村昌功さん&野口能弘さん、
アイ(須磨の浦人)が中村くん。

笛が成田寛人さん、
小鼓が幸信吾さん、
大鼓が柿原光博さん。

そして、ふと気付けば、このお正月は、翁を観る予定が無い!
翁を観ないと、年が明けた気がしません。
そもそも今年のお正月は、萬斎さんが三番叟を踏まれなかったのですよねー

遠地であろうと、お正月に萬斎さんの三番叟とあらば、万難を排して駆けつけるところですが。

そう考えると、萬斎さんの三番叟っていうのは、恐るべき原動力になるのだなー、と感嘆の思いを新たにしました。

そんなこんなで三番叟への飢餓感に喘ぐなか、萬斎さんの侍烏帽子のお姿を拝見できたのは、ラッキーでした。

1月9日、喜多能楽堂へ。
目黒駅から能楽堂へ向かう道の前方に、中村くんのお姿。
お連れは、シルエットから察するに、岡さんか、もしくは内藤くん。

お連れは、能面ケースと思しきボックスを携帯。

今回、面が必要なのは、アイの裕基くんオンリーのはずなのに、けっこう大きなケースです。
おふたりとも電車をご利用されたってことでしょうかねー

さて、こちらの公演は、開演前に解説があるのですが、今回の解説ご担当は、大島輝久さん。

輝久さんは、時おり腕時計を確認されていましたが、袴の下の角帯挟んでおくスタイルでした。
解説は、がっつり30分。
面白かったです。

特に印象に残ったのが、賀茂の謡の話題。

川の流れになぞらえて、人間の人生を謡う、という非常に深い内容になっています、と。

ふむふむ、そこが輝久さんにとっての萌えポイントなのね。
輝久さんが推すのならば、私もそこを意識して観てみよう、という気持ちに。

解説って、単なるあらすじ説明に留まらず、解説者の思いや人となりが垣間見えるのですねー


能「賀茂」
シテ(里女&別雷神)が佐々木多門さん、
ツレの里女が狩野祐一さん、
ツレ(天女)が友枝雄太郎さん。

ワキ(神職)が舘田善博さん、
ワキツレ(従者)が則久英志さん&御厨誠吾さん、
アイ(賀茂明神の末社)が裕基くん。

笛が小野寺竜一さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が大倉慶乃助さん、
太鼓が桜井均さん。

前シテの摺箔は、ちょっと歪んだ七宝繋ぎ風の模様。柄のラインが細く、繊細でキレイ。

そして、輝久さんお勧めの川の流れの謡が、とても美しかった!
まさに、川の水面が揺らめきながら、流れていくようなリズム。

裕基くんのアイは、「穂先が、ニッコニコとした」なーんて言ったりする。
植物を擬人化したのかもしれなきけど、もしくは、ほんとうに、ニッコニコしたって可能性もあるかな。

何しろ、無機物のはずの
矢が父親になっちゃう世界なんだから、有機物の穂先が笑うくらい、あっても不思議は無い。

そして、裕基くんは語りの後に舞を舞ったのですが、舞い終わった時、空気がキラッとしました。
この感じって、お能のラストでシテ方が舞ってピタッと終わる、あの感じ。
かーっこいーっ


狂言「筑紫奥」
丹波の百姓が萬斎さん、
筑紫奥の百姓が太一郎くん、
奏者が石田さん、
後見が月崎さん。

萬斎さんは、侍烏帽子、松皮菱切替えの紺&納戸色の地に、松竹梅&鶴亀の掛け素襖、梅文の腰帯、象牙色地に
濃紺の格子の縞熨斗目。裾の方はハシバミ色のグラデーション。
洗朱色の袴。

萬斎さん百姓は、笑え、との命令に対し、
本当に可笑しくなきゃ笑えないんです、と言いつつ、可笑しい事を懸命に考える。
考えてる内容と、眉を寄せて苦悶する姿とのギャップがかわいい。

仕舞「東北」香川靖嗣さん

能「忠度」
シテ(樵翁&忠度)が大村定さん、
ワキ(旅僧)が森常好さん、
ワキツレ(従僧)が梅村昌功さん&野口能弘さん、
アイ(須磨の浦人)が中村くん。

笛が成田寛人さん、
小鼓が幸信吾さん、
大鼓が柿原光博さん。

短冊が本当に登場するのですが、けっこう大きい!
能楽の小道具って、びっくりするくらい小さい場合もあるけど、逆パターンもあるのですね。
後見の友枝昭世さんのお仕事ぶりが端正で見とれました。

そして、ふと気付けば、このお正月は、翁を観る予定が無い!
翁を観ないと、年が明けた気がしません。
そもそも今年のお正月は、萬斎さんが三番叟を踏まれなかったのですよねー

遠地であろうと、お正月に萬斎さんの三番叟とあらば、万難を排して駆けつけるところですが。

そう考えると、萬斎さんの三番叟っていうのは、恐るべき原動力になるのだなー、と感嘆の思いを新たにしました。

そんなこんなで三番叟への飢餓感に喘ぐなか、萬斎さんの侍烏帽子のお姿を拝見できたのは、ラッキーでした。

「喜多流自主公演 令和四年一月」を観る

1月9日、喜多能楽堂へ。
目黒駅から能楽堂へ向かう道の前方に、中村くんのお姿。
お連れは、シルエットから察するに、岡さんか、もしくは内藤くん。

お連れは、能面ケースと思しきボックスを携帯。
今回、面が必要なのは、アイの裕基くんオンリーのはずなのに、けっこう大きなケースです。
おふたりとも電車をご利用されたってことでしょうかねー

さて、こちらの公演は、開演前に解説があるのですが、今回の解説ご担当は、大島輝久さん。

輝久さんは、時おり腕時計を確認されていましたが、袴の下の角帯挟んでおくスタイルでした。
解説は、がっつり30分。
面白かった!

特に印象に残ったのが、賀茂の謡の話題。
川の流れになぞらえて、人間の人生を謡う、という非常に深い内容になっています、と。

ふむふむ、そこが輝久さんにとっての萌えポイントなのね。
輝久さんが推すのならば、私もそこを意識して観てみよう、という気持ちに。

解説って、単なるあらすじ説明に留まらず、解説者の思いや人となりが垣間見えるのですねー

能「賀茂」
シテ(里女&別雷神)が佐々木多門さん、
ツレの里女が狩野祐一さん、
ツレ(天女)が友枝雄太郎さん。

ワキ(神職)が舘田善博さん、
ワキツレ(従者)が則久英志さん&御厨誠吾さん、
アイ(賀茂明神の末社)が裕基くん。

笛が小野寺竜一さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が大倉慶乃助さん、
太鼓が桜井均さん。

前シテの摺箔は、ちょっと歪んだ七宝繋ぎ風の模様。柄のラインが細く、繊細でキレイ。

そして、輝久さんお勧めの川の流れの謡が、とても美しかった!
まさに、川の水面が揺らめきながら、流れていくようなリズム。

裕基くんのアイは、「穂先が、ニッコニコとした」なーんて言ったりする。
植物を擬人化したのかもしれないけど、もしくはほんとうに、ニッコニコしたって可能性もあるかな。

何しろ、無機物のはずの
矢が父親になっちゃう世界なんだから、有機物の穂先が笑うくらい、あっても不思議は無い。

そして、裕基くんは語りの後に舞を舞ったのですが、舞い終わった時、空気がキラッとしました。
この感じって、お能のラストでシテ方が舞ってピタッと終わる、あの感じ。
かーっこいーっ


狂言「筑紫奥」
丹波の百姓が萬斎さん、
筑紫奥の百姓が太一郎くん、
奏者が石田さん、
後見が月崎さん。

萬斎さんは、侍烏帽子、松皮菱切替えの紺&納戸色の地に、松竹梅&鶴亀の掛け素襖、梅文の腰帯、象牙色地に濃紺の格子の縞熨斗目。裾の方はハシバミ色のグラデーション。
洗朱色の袴。

萬斎さん百姓は、笑え、との命令に対し、
本当に可笑しくなきゃ笑えないんです、と言いつつ、可笑しい事を懸命に考える。
考えてる内容と、眉を寄せて苦悶する姿とのギャップがかわいい。

仕舞「東北」香川靖嗣さん

能「忠度」
シテ(樵翁&忠度)が大村定さん、
ワキ(旅僧)が森常好さん、
ワキツレ(従僧)が梅村昌功さん&野口能弘さん、
アイ(須磨の浦人)が中村くん。

笛が成田寛人さん、
小鼓が幸信吾さん、
大鼓が柿原光博さん。

そして、ふと気付けば、このお正月は、翁を観る予定が無い!
翁を観ないと、年が明けた気がしません。
そもそも今年のお正月は、萬斎さんが三番叟を踏まれなかったのですよねー

遠地であろうと、お正月に萬斎さんの三番叟とあらば、万難を排して駆けつけるところですが。

そう考えると、萬斎さんの三番叟っていうのは、恐るべき原動力になるのだなー、と感嘆の思いを新たにしました。

そんなこんなで三番叟への飢餓感に喘ぐなか、萬斎さんの侍烏帽子のお姿を拝見できたのは、ラッキーでした。

1月9日、喜多能楽堂へ。
目黒駅から能楽堂へ向かう道の前方に、中村くんのお姿。
お連れは、シルエットから察するに、岡さんか、もしくは内藤くん。

お連れは、能面ケースと思しきボックスを携帯。

今回、面が必要なのは、アイの裕基くんオンリーのはずなのに、けっこう大きなケースです。
おふたりとも電車をご利用されたってことでしょうかねー

さて、こちらの公演は、開演前に解説があるのですが、今回の解説ご担当は、大島輝久さん。

輝久さんは、時おり腕時計を確認されていましたが、袴の下の角帯挟んでおくスタイルでした。
解説は、がっつり30分。
面白かったです。

特に印象に残ったのが、賀茂の謡の話題。

川の流れになぞらえて、人間の人生を謡う、という非常に深い内容になっています、と。

ふむふむ、そこが輝久さんにとっての萌えポイントなのね。
輝久さんが推すのならば、私もそこを意識して観てみよう、という気持ちに。

解説って、単なるあらすじ説明に留まらず、解説者の思いや人となりが垣間見えるのですねー


能「賀茂」
シテ(里女&別雷神)が佐々木多門さん、
ツレの里女が狩野祐一さん、
ツレ(天女)が友枝雄太郎さん。

ワキ(神職)が舘田善博さん、
ワキツレ(従者)が則久英志さん&御厨誠吾さん、
アイ(賀茂明神の末社)が裕基くん。

笛が小野寺竜一さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が大倉慶乃助さん、
太鼓が桜井均さん。

前シテの摺箔は、ちょっと歪んだ七宝繋ぎ風の模様。柄のラインが細く、繊細でキレイ。

そして、輝久さんお勧めの川の流れの謡が、とても美しかった!
まさに、川の水面が揺らめきながら、流れていくようなリズム。

裕基くんのアイは、「穂先が、ニッコニコとした」なーんて言ったりする。
植物を擬人化したのかもしれなきけど、もしくは、ほんとうに、ニッコニコしたって可能性もあるかな。

何しろ、無機物のはずの
矢が父親になっちゃう世界なんだから、有機物の穂先が笑うくらい、あっても不思議は無い。

そして、裕基くんは語りの後に舞を舞ったのですが、舞い終わった時、空気がキラッとしました。
この感じって、お能のラストでシテ方が舞ってピタッと終わる、あの感じ。
かーっこいーっ


狂言「筑紫奥」
丹波の百姓が萬斎さん、
筑紫奥の百姓が太一郎くん、
奏者が石田さん、
後見が月崎さん。

萬斎さんは、侍烏帽子、松皮菱切替えの紺&納戸色の地に、松竹梅&鶴亀の掛け素襖、梅文の腰帯、象牙色地に
濃紺の格子の縞熨斗目。裾の方はハシバミ色のグラデーション。
洗朱色の袴。

萬斎さん百姓は、笑え、との命令に対し、
本当に可笑しくなきゃ笑えないんです、と言いつつ、可笑しい事を懸命に考える。
考えてる内容と、眉を寄せて苦悶する姿とのギャップがかわいい。

仕舞「東北」香川靖嗣さん

能「忠度」
シテ(樵翁&忠度)が大村定さん、
ワキ(旅僧)が森常好さん、
ワキツレ(従僧)が梅村昌功さん&野口能弘さん、
アイ(須磨の浦人)が中村くん。

笛が成田寛人さん、
小鼓が幸信吾さん、
大鼓が柿原光博さん。

短冊が本当に登場するのですが、けっこう大きい!
能楽の小道具って、びっくりするくらい小さい場合もあるけど、逆パターンもあるのですね。
後見の友枝昭世さんのお仕事ぶりが端正で見とれました。

そして、ふと気付けば、このお正月は、翁を観る予定が無い!
翁を観ないと、年が明けた気がしません。
そもそも今年のお正月は、萬斎さんが三番叟を踏まれなかったのですよねー

遠地であろうと、お正月に萬斎さんの三番叟とあらば、万難を排して駆けつけるところですが。

そう考えると、萬斎さんの三番叟っていうのは、恐るべき原動力になるのだなー、と感嘆の思いを新たにしました。

そんなこんなで三番叟への飢餓感に喘ぐなか、萬斎さんの侍烏帽子のお姿を拝見できたのは、ラッキーでした。

「父子の愛ー石橋山のドラマ〜頼朝の旗揚げ〜」を観る


1月5日、鎌倉芸術館なる場所を始めて訪れました。
大船駅から徒歩10分ほどの、かっこいい建物です。
大船って、鎌倉市だったのか!

最初に、葛西聖司さんによる講演「父子の愛 石橋山のドラマ 大河ドラマに因んで〜頼朝の旗揚げ〜」。

葛西さんのご説明によると、今回のお能「七騎落」に登場する岡崎義実の子供・真田ヨイチが、子供の頃から親しんでいたのが、文蔵である、と。

今回の狂言お能は、石橋山の合戦場つながり、という所までは想定内でしたが、真田ヨイチつながりだったのですね。

狂言「文蔵」
主が萬斎さん、
太郎冠者が石田幸雄さん、
後見が飯田くん。

萬斎さんは、鉛色の襟、同色の熨斗目、支子色の毘沙門亀甲の長裃。
新年らしい華やかな発色に、気持ちも晴れやかになります!
扇はシルバー地に藍鉄色の飛雲。

萬斎さんが片足を強く踏むと、大きく
床が鳴る。
気持ちイイ音!
今回の能舞台は、ホールの舞台に、10センチくらい嵩上げして設置されたもの。

葛西さんからの事前インプットのおかげで、語りの終盤に「真田」のワードが出てくるのが、聞き取れました!
何とは無しに嬉しくなります。

手酷いところを食ろうたな、という主のコメントが楽しい〜

いや、ホント、主が語ってる内容って、なかなかハードなのですよねー
文字通り、命懸けの戦いを語るのですから。

でも、残虐っていうより、ドキドキハラハラのスポーツ実況のよう。
しかも、戦闘時の扮装まで細やかに実況してくれる。
衣装ディティール込みのスポーツ実況というと、フィギュアスケートが近いかも。
新年早々、大好きな演目が聴けて幸せでした。

能「七騎落」
土肥実平(シテ)が観世喜正さん、
その子供である土肥遠平(子方ちゃん)は富坂唐くん。
小学3年生だそうです。
子方ちゃんが演じるけど、16歳くらいの設定だと思ってください、と冒頭の講演の中で葛西さんからご説明あり。

曲目に出てくる"七騎"というのは、
現状8騎なんだけど、それを縮小して7騎にせよ、という頼朝の指令に由来しているようです。

で、その8騎のメンバなんだけど、
まず、前記のシテ&子方ちゃん、
そして、頼朝(中森健之介さん)
岡崎義実(中所宜夫さん)。

ここまでの登場人物は個々にセリフあり。
残りの4人は、同時発声のセリフのみではあっても、ちゃんと名前が付いており。

土佐坊(小島英明さん)、
田代信綱(佐久間二郎さん)、
新開次郎(奥川恒成さん)、
土屋三郎(石井寛人さん)。

以上が、8騎のメンバ。

頼朝一行の舟を追ってきた和田義盛(ワキ)が舘田善博さん。
船頭(アイ)が裕基くん。

笛が杉信太朗さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が亀井広忠さん、
地謡は、中森貫太センセを地頭に、5人編成。

囃子方地謡も後見も紋付裃。

前場では、岡崎義実の台詞の中に、真田ヨイチがしっかり登場!
我が子・ヨイチが石橋山の合戦で戦死したのだ、という発言があり。
葛西さんのお陰で、しっかり繋がりを検証できました!

ドラマチックなハッピーエンドでしたが、そもそも頼朝が我儘を言い出さなければ済んだのにな、という気もしてしまいます。
他の7人は、そんな事は微塵も考えなかったのでしょうね。

そんなにも主君は絶対的な存在なのか?と、理不尽な気もしますが、
絶対的な存在たらんとするプレッシャーも、はかり知れません。

それと、裕基くんの船頭さん、キリリと俊敏でした。
肩衣を片脱ぎにする所作と、それをシュッと元通りに整える所作が美しい。
目が洗われるよう、とは、このことです!!

「父子の愛ー石橋山のドラマ〜頼朝の旗揚げ〜」を観る


1月5日、鎌倉芸術館なる場所を始めて訪れました。
大船駅から徒歩10分ほどの、かっこいい建物です。
大船って、鎌倉市だったのか!

最初に、葛西聖司さんによる講演「父子の愛 石橋山のドラマ 大河ドラマに因んで〜頼朝の旗揚げ〜」。

葛西さんのご説明によると、今回のお能「七騎落」に登場する岡崎義実の子供・真田ヨイチが、子供の頃から親しんでいたのが、文蔵である、と。

今回の狂言お能は、石橋山の合戦場つながり、という所までは想定内でしたが、真田ヨイチつながりだったのですね。

狂言「文蔵」
主が萬斎さん、
太郎冠者が石田幸雄さん、
後見が飯田くん。

萬斎さんは、鉛色の襟、同色の熨斗目、支子色の毘沙門亀甲の長裃。
新年らしい華やかな発色に、気持ちも晴れやかになります!
扇はシルバー地に藍鉄色の飛雲。

萬斎さんが片足を強く踏むと、大きく
床が鳴る。
気持ちイイ音!
今回の能舞台は、ホールの舞台に、10センチくらい嵩上げして設置されたもの。

葛西さんからの事前インプットのおかげで、語りの終盤に「真田」のワードが出てくるのが、聞き取れました!
何とは無しに嬉しくなります。

手酷いところを食ろうたな、という主のコメントが楽しい〜

いや、ホント、主が語ってる内容って、なかなかハードなのですよねー
文字通り、命懸けの戦いを語るのですから。

でも、残虐っていうより、ドキドキハラハラのスポーツ実況のよう。
しかも、戦闘時の扮装まで細やかに実況してくれる。
衣装ディティール込みのスポーツ実況というと、フィギュアスケートが近いかも。
新年早々、大好きな演目が聴けて幸せでした。

能「七騎落」
土肥実平(シテ)が観世喜正さん、
その子供である土肥遠平(子方ちゃん)は富坂唐くん。
小学3年生だそうです。
子方ちゃんが演じるけど、16歳くらいの設定だと思ってください、と冒頭の講演の中で葛西さんからご説明あり。

曲目に出てくる"七騎"というのは、
現状8騎なんだけど、それを縮小して7騎にせよ、という頼朝の指令に由来しているようです。

で、その8騎のメンバなんだけど、
まず、前記のシテ&子方ちゃん、
そして、頼朝(中森健之介さん)
岡崎義実(中所宜夫さん)。

ここまでの登場人物は個々にセリフあり。
残りの4人は、同時発声のセリフのみではあっても、ちゃんと名前が付いており。

土佐坊(小島英明さん)、
田代信綱(佐久間二郎さん)、
新開次郎(奥川恒成さん)、
土屋三郎(石井寛人さん)。

以上が、8騎のメンバ。

頼朝一行の舟を追ってきた和田義盛(ワキ)が舘田善博さん。
船頭(アイ)が裕基くん。

笛が杉信太朗さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が亀井広忠さん、
地謡は、中森貫太センセを地頭に、5人編成。

囃子方地謡も後見も紋付裃。

前場では、岡崎義実の台詞の中に、真田ヨイチがしっかり登場!
我が子・ヨイチが石橋山の合戦で戦死したのだ、という発言があり。
葛西さんのお陰で、しっかり繋がりを検証できました!

ドラマチックなハッピーエンドでしたが、そもそも頼朝が我儘を言い出さなければ済んだのにな、という気もしてしまいます。
他の7人は、そんな事は微塵も考えなかったのでしょうね。

そんなにも主君は絶対的な存在なのか?と、理不尽な気もしますが、
絶対的な存在たらんとするプレッシャーも、はかり知れません。

それと、裕基くんの船頭さん、キリリと俊敏でした。
肩衣を片脱ぎにする所作と、それをシュッと元通りに整える所作が美しい。
目が洗われるよう、とは、このことです!!

「花の会 第21回東京公演」を観る

12月26日、観世能楽堂へ。

半能「胡蝶 蝶戯之舞」 
シテ(胡蝶の精)が坂口貴信さん、
ツレ(蝶の精)が坂井音隆さん&武田文志さん、
ワキ(三吉野の僧)が森常好さん。

笛が一噌隆之さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が亀井広忠さん、
太鼓が林雄一郎さん。
広忠さんは水柿色の袴。

シテの装束は、森英恵さんのデザインとのこと。
かさねの色目は綺麗だったけど、私はオーソドックスな長絹の方が好き。

ツレは長絹だったこともあり、舞台上で対比することで、長絹の絶対的な美しさを再認識しました。

長絹の袖の前腕あたりに生じる凹み(布のはぎ跡?)にも、
手元でクシャッとした歪みを描きながら露へ至る袖のラインにも、偏愛の想いが増しました。

狂言「附子」
太郎冠者が萬斎さん、
次郎冠者が裕基くん、
主人が太一郎くん、
後見は深田さん。

毒だと聞かされている附子を食べてみる、と言い出す太郎冠者に、次郎冠者が行かせまじ、と取り縋る。

この後の展開が絶品!
太郎冠者は、次郎冠者が縋っている袖をシュバッと捌き、
「名残の袖ーをー
振り切りーて〜
附子ぅのそばにぞー
寄りにけ〜る〜」
と、いきなりシテ方のごとく重厚な謡に。

対する次郎冠者は、セリフのレスポンスは無いのだけど、太郎冠者の洒落をちゃんとキャッチしている、という事が、なぜか如実に伝わります。

ウケるー、なんぞと言わずとも、可笑しみを共有していることが互いに分かっている、というこの親密感は、何なのでしょう。

この太郎&次郎冠者コンビは、いっつもこんな風にしてフザケあってるんだろうなー、と思わせられ、幸せな気持ちに。

それと!
主人の帰宅を見計らって、太郎&次郎冠者が泣き真似する場面では、お二人のもろシオリの型のシンクロに震えました。
親指の関節の張り出した角度に至るまで、ピタリと同じ。

死ねない苦悶を謡にのせる場面も、素敵。
太郎冠者が
「一口食えども死なれもせず〜」
と謡いだすと、次郎冠者が
続いて謡出だしちゃう。

えっ
打合せなしで、続きの謡のセリフまで分かっちゃうのぉ?
いやいや、昔は連歌なんて遊びもあったくらいだし、こんだけ仲良しコンビだと、それくらい、お手のものか、なーんて考えるのも楽しい。

それなのに、謡の響きは、あくまでも悲哀を帯びて美しい。

今、ここの空間に幸福が満ち満ちているのだなぁ

私は何と恵まれた瞬間を生きているんだろう、と感謝の念が溢れてきました。


子供向けの定番極と侮るなかれ。
極めつきの配役で観ると、こんなにも豊かな番組になるのですねー


能「紅葉狩   鬼揃」
シテ(高貴な女&鬼神)が観世清和さん、
ツレ(侍女&鬼神)が坂井音晴さん&武田友志さん&武田宗典さん&角幸二郎さん&観世三郎太くん。

ワキ(平維茂)が森常好さん、
ワキツレ(維茂の太刀持)が舘田善博さん
ワキツレ(維茂の従者)が梅村昌功さん&小林克都さん。

アイ(供女)が高野さん、 
アイ(武内ノ神)が飯田くん。

囃子方は、先程の胡蝶と同メンバ。
同メンバではありますが、広忠さんは、榛色の袴にチェンジ。

後シテは、ブラック&シルバーの色調で、スタイリッシュアウトサイダーはこうでなくちゃ、と嬉しくなるカッコよさ。

紅葉山の作り物もカッコいい。

螺旋状にねじれたフォルムで、引廻の布もねじれ感を強調するような曲線的な抽象画。

しかも、その引廻の布が一畳台の側面もテロンと覆う様に縫製されていて、凝っているのでした。


短時間ながらも、充実の観能納めとなりました。

「花の会 第21回東京公演」を観る

12月26日、観世能楽堂へ。

半能「胡蝶 蝶戯之舞」 
シテ(胡蝶の精)が坂口貴信さん、
ツレ(蝶の精)が坂井音隆さん&武田文志さん、
ワキ(三吉野の僧)が森常好さん。

笛が一噌隆之さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が亀井広忠さん、
太鼓が林雄一郎さん。
広忠さんは水柿色の袴。

シテの装束は、森英恵さんのデザインとのこと。
かさねの色目は綺麗だったけど、私はオーソドックスな長絹の方が好き。

ツレは長絹だったこともあり、舞台上で対比することで、長絹の絶対的な美しさを再認識しました。

長絹の袖の前腕あたりに生じる凹み(布のはぎ跡?)にも、
手元でクシャッとした歪みを描きながら露へ至る袖のラインにも、偏愛の想いが増しました。

狂言「附子」
太郎冠者が萬斎さん、
次郎冠者が裕基くん、
主人が太一郎くん、
後見は深田さん。

毒だと聞かされている附子を食べてみる、と言い出す太郎冠者に、次郎冠者が行かせまじ、と取り縋る。

この後の展開が絶品!
太郎冠者は、次郎冠者が縋っている袖をシュバッと捌き、
「名残の袖ーをー
振り切りーて〜
附子ぅのそばにぞー
寄りにけ〜る〜」
と、いきなりシテ方のごとく重厚な謡に。

対する次郎冠者は、セリフのレスポンスは無いのだけど、太郎冠者の洒落をちゃんとキャッチしている、という事が、なぜか如実に伝わります。

ウケるー、なんぞと言わずとも、可笑しみを共有していることが互いに分かっている、というこの親密感は、何なのでしょう。

この太郎&次郎冠者コンビは、いっつもこんな風にしてフザケあってるんだろうなー、と思わせられ、幸せな気持ちに。

それと!
主人の帰宅を見計らって、太郎&次郎冠者が泣き真似する場面では、お二人のもろシオリの型のシンクロに震えました。
親指の関節の張り出した角度に至るまで、ピタリと同じ。

死ねない苦悶を謡にのせる場面も、素敵。
太郎冠者が
「一口食えども死なれもせず〜」
と謡いだすと、次郎冠者が
続いて謡出だしちゃう。

えっ
打合せなしで、続きの謡のセリフまで分かっちゃうのぉ?
いやいや、昔は連歌なんて遊びもあったくらいだし、こんだけ仲良しコンビだと、それくらい、お手のものか、なーんて考えるのも楽しい。

それなのに、謡の響きは、あくまでも悲哀を帯びて美しい。

今、ここの空間に幸福が満ち満ちているのだなぁ

私は何と恵まれた瞬間を生きているんだろう、と感謝の念が溢れてきました。


子供向けの定番極と侮るなかれ。
極めつきの配役で観ると、こんなにも豊かな番組になるのですねー


能「紅葉狩   鬼揃」
シテ(高貴な女&鬼神)が観世清和さん、
ツレ(侍女&鬼神)が坂井音晴さん&武田友志さん&武田宗典さん&角幸二郎さん&観世三郎太くん。

ワキ(平維茂)が森常好さん、
ワキツレ(維茂の太刀持)が舘田善博さん
ワキツレ(維茂の従者)が梅村昌功さん&小林克都さん。

アイ(供女)が高野さん、 
アイ(武内ノ神)が飯田くん。

囃子方は、先程の胡蝶と同メンバ。
同メンバではありますが、広忠さんは、榛色の袴にチェンジ。

後シテは、ブラック&シルバーの色調で、スタイリッシュアウトサイダーはこうでなくちゃ、と嬉しくなるカッコよさ。

紅葉山の作り物もカッコいい。

螺旋状にねじれたフォルムで、引廻の布もねじれ感を強調するような曲線的な抽象画。

しかも、その引廻の布が一畳台の側面もテロンと覆う様に縫製されていて、凝っているのでした。


短時間ながらも、充実の観能納めとなりました。

「花の会 第21回東京公演」を観る

12月26日、観世能楽堂へ。

半能「胡蝶 蝶戯之舞」 
シテ(胡蝶の精)が坂口貴信さん、
ツレ(蝶の精)が坂井音隆さん&武田文志さん、
ワキ(三吉野の僧)が森常好さん。

笛が一噌隆之さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が亀井広忠さん、
太鼓が林雄一郎さん。
広忠さんは水柿色の袴。

シテの装束は、森英恵さんのデザインとのこと。
かさねの色目は綺麗だったけど、私はオーソドックスな長絹の方が好き。

ツレは長絹だったこともあり、舞台上で対比することで、長絹の絶対的な美しさを再認識しました。

長絹の袖の前腕あたりに生じる凹み(布のはぎ跡?)にも、
手元でクシャッとした歪みを描きながら露へ至る袖のラインにも、偏愛の想いが増しました。

狂言「附子」
太郎冠者が萬斎さん、
次郎冠者が裕基くん、
主人が太一郎くん、
後見は深田さん。

毒だと聞かされている附子を食べてみる、と言い出す太郎冠者に、次郎冠者が行かせまじ、と取り縋る。

この後の展開が絶品!
太郎冠者は、次郎冠者が縋っている袖をシュバッと捌き、
「名残の袖ーをー
振り切りーて〜
附子ぅのそばにぞー
寄りにけ〜る〜」
と、いきなりシテ方のごとく重厚な謡に。

対する次郎冠者は、セリフのレスポンスは無いのだけど、太郎冠者の洒落をちゃんとキャッチしている、という事が、なぜか如実に伝わります。

ウケるー、なんぞと言わずとも、可笑しみを共有していることが互いに分かっている、というこの親密感は、何なのでしょう。

この太郎&次郎冠者コンビは、いっつもこんな風にしてフザケあってるんだろうなー、と思わせられ、幸せな気持ちに。

それと!
主人の帰宅を見計らって、太郎&次郎冠者が泣き真似する場面では、お二人のもろシオリの型のシンクロに震えました。
親指の関節の張り出した角度に至るまで、ピタリと同じ。

死ねない苦悶を謡にのせる場面も、素敵。
太郎冠者が
「一口食えども死なれもせず〜」
と謡いだすと、次郎冠者が
続いて謡出だしちゃう。

えっ
打合せなしで、続きの謡のセリフまで分かっちゃうのぉ?
いやいや、昔は連歌なんて遊びもあったくらいだし、こんだけ仲良しコンビだと、それくらい、お手のものか、なーんて考えるのも楽しい。

それなのに、謡の響きは、あくまでも悲哀を帯びて美しい。

今、ここの空間に幸福が満ち満ちているのだなぁ

私は何と恵まれた瞬間を生きているんだろう、と感謝の念が溢れてきました。


子供向けの定番極と侮るなかれ。
極めつきの配役で観ると、こんなにも豊かな番組になるのですねー


能「紅葉狩   鬼揃」
シテ(高貴な女&鬼神)が観世清和さん、
ツレ(侍女&鬼神)が坂井音晴さん&武田友志さん&武田宗典さん&角幸二郎さん&観世三郎太くん。

ワキ(平維茂)が森常好さん、
ワキツレ(維茂の太刀持)が舘田善博さん
ワキツレ(維茂の従者)が梅村昌功さん&小林克都さん。

アイ(供女)が高野さん、 
アイ(武内ノ神)が飯田くん。

囃子方は、先程の胡蝶と同メンバ。
同メンバではありますが、広忠さんは、榛色の袴にチェンジ。

後シテは、ブラック&シルバーの色調で、スタイリッシュアウトサイダーはこうでなくちゃ、と嬉しくなるカッコよさ。

紅葉山の作り物もカッコいい。

螺旋状にねじれたフォルムで、引廻の布もねじれ感を強調するような曲線的な抽象画。

しかも、その引廻の布が一畳台の側面もテロンと覆う様に縫製されていて、凝っているのでした。


短時間ながらも、充実の観能納めとなりました。