萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「第104回 野村狂言座」を観る

12月14日、宝生能楽堂で、を観てきました。
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久々の萬斎さんの解説。
久々の黒紋付き!
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「通円」の解説では、シテの好みで面のテイストが分かれる、と。
今回シテの万作さんは、「頼政」寄りの面を好まれるけど、ご自身は少し別の方向を指向したいのだ、と。
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その流れで、12/23にご自身がシテでなさる「通円」は、違うテイストの面を使います、と仰ってました。
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15分の予定のところを22分も!
大サービスありがとうございます。
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今回の番組は盛り沢山で、
「鬼の継子」
「磁石」
「縄綯」
素囃子「鞨鼓」
「通円」。
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「縄綯」では、空間の使い方のシュールさが異彩を放ってました。
太郎冠者が石田さん、
主が裕基くん、
何某が萬斎さん。
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狂言では、"笛柱の近くに座ってる人は居るけど居ない"というお約束になってますが、今回はそのポジションに、萬斎さん&裕基くんが並んで着座。
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が、実は、このお二人は、それぞれの自宅に居る設定なのです。
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段熨斗目&長裃らかつ、端正なオーラまでが相似したお二人が、ピタリと近接して並んでるのに、距離を隔てた異空間に居る、という不思議。
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異空間の設定なんだから、ちょっとだけ離れて座ったとこう、なーんて事はなさらないようです。
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以前にも何度かこの曲を観たはずなのに、このシュールさを何故スルーしてたのかしら?
似通ったお二人がキャスティングされてこそ、の気付きだったのかも。
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そして「通円」。
通円が万作さん、
東国の僧が内藤くん、
所の者が太一郎くん、
地謡が、向かって左から
中村くん、
高野さん、
萬斎さん、
裕基くん、飯田くん。
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万作さんの着流しのお姿が美しい。
斜め後ろ姿とかも含めて、全方位のフォルムが。
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地頭の萬斎さんのお声が、ひときわ響き、、、というのは萬斎さま地頭の時の定番ですが、今回もうお一人よく響いたお声が。
萬斎さんのお隣の裕基くん!
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そこで、ふと思いたって、12/23番組表で「通円」の配役を確認してみると、裕基くんは何と地頭をなさるよう。
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今回の狂言座では裕基くんが地頭さまのお隣という座順も、より近くで特訓しとこう、という萬斎センセのお心遣いなのかもしれませんね。
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