萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「国立能楽堂開場40周年記念企画公演 リクエスト能・狂言」を観る

12月23日、国立能楽堂で「開場40周年記念 リクエスト能・狂言」を観てきました。
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今回のリクエスト企画は、9月の国立能楽堂主催公演に行くと、1回行くごとに1枚のリクエスト投票用紙を貰える仕組みでした。
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狂言お能も、いくつかの候補曲の中から選択して投票する方式で、私も投票用紙を1枚ゲットできたので、
「法師ヶ母」と「屋島」に投票しました。
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そして、選択式とは謳いながらも紙媒体なのを良いことに、余白は自由記述欄と勝手に解釈して、
屋島のアイは萬斎さん希望」と熱烈リクエストを。
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そして、めでたく屋島リクエストは、アイ配役も含め完全受理されたのでした。
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狂言は「通円」が当選し、第一希望でなくとも、私に取っては、萬斎さんがなさるなら問答無用で絶対観る曲!
という位置付けなので、嬉しすぎる結果となりました。
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そんなことで、
投票、
リクエスト結果発表、
チケット取り、
と各ステップをドキドキしながら楽しんできたイベントが、ついに公演当日に至ったのでした。
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一調「善界」
謡が山崎正道さん、
太鼓が大川典良さん。
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狂言「通円」
通円の霊が萬斎さん、
旅僧が高野さん、
所の者が石田さん、
後見が深田さん、
地謡が、裕基くんを地頭に、
中村くん
&内藤くん
&飯田くん
&岡さん。
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笛が竹市学さん、
小鼓が田邊恭資さん、
大鼓が原岡一之さん。
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お茶を飲もうと押し寄せてきた300人の人々を相手に、萬斎さんがお抹茶を点てては差し出す、という所作が、スタイリッシュ。
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お茶碗を差し出す所作を300回繰り返すんでなく、たぶん3回くらいなさっただけなのに、超ハイスピードで矢継ぎ早にお茶を振る舞ってる、と見える不思議。
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マンガ「北斗の拳」の「あたたたたたたたたたたーっ!!」
が、静止した1コマの絵の中に描かれていながら、次々に拳を繰り出しているように見えるのと、通づるものがあるのかもしれません。
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そして、裕基くんが地頭を務められた事にも感動しました。
裕基くんのお声がしっかり響き、地頭の風格をまとっておられ。
若手くんだけで編成された地謡メンバでしたが、皆様それぞれ頼もしく感じられ、感無量でした。
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能「屋島 弓流 奈須与市語」
漁翁&義経の霊が観世喜正さん、
ツレの男が永島充さん、
旅僧が大日方寛さん、
従僧が野口能弘さん&小林克都さん、
浦人が萬斎さん。
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囃子方は、「通円」の時と同メンバーですが、みなさま長裃にお召替えです。
小鼓後見は大倉源次郎さん!
小鼓方のお椅子チェンジをなさる源次郎さんのお仕事ぶりにときめきました。
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狂言方後見は裃の裕基くん。なにやらヒリリとした殺気が。
ご自身が今から奈須の語りをするんだ、くらいの"気"。
うーむ、かっこいい。
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萬斎さんの奈須の語りが絶品でした!
役のスイッチングが鮮やかで、カミソリみたいな義経が特に素敵でした。
が、それ以上に刺さったのが、扇が射抜かれてからのナレーション。
ストップモーションにしたり、色度をアップさせたり、と、萬斎さんが自在に時空を操ってしまわれ。
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また来年も萬斎さんの奈須を観る機会がありますように。
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さて、この日の私は、萬斎さん公演のハシゴの日だったのですが、終演後、次の能楽堂へ移動すべく北参道駅へ向う途中、ヨイヤ号に追い抜かれました。
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萬斎さん達は間狂言の出番が済んだ後も、お能の終わりまで残っていらしたのですね。
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