萬斎さん観賞と日本画修得の日々

能楽や展覧会の観賞の感想を書いています

「銕仙会 4月定期公演」を観る

4月9日、宝生能楽堂へ。
めちゃくちゃ豪華な、万作家の替間を観ました!

「賀茂 素働 御田」 

シテ(里女&別雷神)が清水寛二さん、
前ツレ(里女)が北浪貴裕さん、
後ツレ(御祖神)が安藤貴康さん。

ワキ(室明神ノ神職)が福王和幸さん、 ワキツレ(従者)が村瀬提さん&慧さん。

オモアイ(神主)が萬斎さん、
立衆(早乙女)が、裕基くん&太一郎くん&中村くん&内藤くん&飯田くん。
狂言方後見が高野さん&深田さん。

笛が杉信太朗さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が広忠さん、
太鼓が林雄一郎さん。

後見が銕之丞さん&谷本健吾さん。

「御田」は、狂言方の小書。
神主サマと早乙女ちゃん達の、謡の掛け合いが、そりゃもう最高で。

謡がどんどん盛り上がっていくと、神主サマも、どんどんノってくる。
舞もどんどんキレッキレに。

なんて華やかで楽しいんでしょー!
・・・と私も前のめりでしたが、

たぶん早乙女ちゃん達も神主サマも、楽しかったんじゃないでしょうか。

その浮き立った気分が見所にも伝染していったように感じられました。

お能の会の見所って、ときどき狂言に対して反応が冷ややかな会もあるけど、今回は気持ちいいくらいの一体感!

この謡の掛け合いが、とても気に入ってしまったので、帰宅してから手持ちの本を参照してみました。

「能にも演出がある 小書演出・新演出など」(横道萬里雄 著)によると、この掛け合いの歌は「田植歌」というのだそうで、

「平ノリ・ヨワ吟で、所々にツヨ吟をまじえた独特の謡で、他に類例のない形式」なのですって。

他に類例のない、とな?
さぞかしお稽古も大変だったことでしょう。

早乙女ちゃん達は謡もすばらしかったですが、女子力も高い!

早乙女ちゃん達のうち、裕基くんだけはソロパートもあり、最も脚光を浴びるお役でしたが、所作もお声も美しかったです~

事前講座で、早乙女の説明をされた清水寛二さん曰く
「今度(4/9)は、美男子がたくさん出てきます。期待してください。」
と。

ええ、ええ、予想はしておりましたが、清水寛二さんの予告の通りでしたよぉ

実は公演の前週に青山で事前講座があり、それを受講して本公演に臨んだのでした。

それと!
囃子がカッコいい。
初っ端からギュイーン、とギア全開で、それにのって出てきた福王和幸さんもテンション高め。

お?どうした、どうした?
何が始まるのぉ?!
と、最初からガッチリ心を掴まれてしまいました。

事前講座で、清水寛二さんが、中入り前に特殊なハコビがある、と話してくださったおかげで、それもシッカリ見れて嬉しかったです。

後場は、更に囃子が盛上り、地謡も盛上り、ますますヒートアップ。

そして別雷神のコーデが斬新!
イケメンて言葉が生ぬるく思われてしまうくらい、攻めのヴィジュアルでした。

この演目、同じご出演者で、もういっぺん観たいーー


順番が前後しちゃったけど、お能の前には、
狂言「魚説法」がありました。

新発意が万作さん、施主が淡朗くん、後見が月崎さん。

新発意が唱えているのは、お経じゃなくて魚のオンパレードってバレたあとも、
新発意は、魚の名前を入れ込むのを止めないんですね。

ショーとして完成形を施主に披露しよう、という見習いクンなりの心意気でしょうか。
軽やかな万作さんでした。