萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

萬斎さんの翁つき三番叟を観る

 

死ぬ前に何か1つだけ観れるなら何を観たい?と訊かれたら・・・
私は即答できます。
「萬斎さんの翁つき三番叟!
付け加えるなら、大鼓は亀井広忠さんで、面箱は野村裕基くんであらまほしい」
と。
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この度、その望み全部入りの「翁」を観てきました。
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伺ったのは、「国立能楽堂 開場40周年記念公演 (9月6日)」。
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広忠さんの揉み出しが始まると、橋掛かりに控えた萬斎さんの口角がつうーっと上がり始め。
笑みを浮かべる、なんていう表現では足りません。
爛々としたアルカイックスマイルという感じ。
ナニモノかが憑依していくかのような。
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萬斎さんの直垂は、鶴亀&松竹が配された墨紺色の直垂に、鶴菱&亀丸紋の紅白段替厚板。
直垂の柄には、水色&洗朱色がポイント彩色。
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問答で萬斎さんと裕基くんが向き合う場面が効能マンテンでした。
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裕基くんの直垂は萬斎さんとオソロで、地の色が明るい藍色。
オソロで、同じ声で問答する親子が神々しい〜
斜めの背中の空間が、お二人して崇高なのです。
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鈴之段では、面替りのフォルムに惚れ惚れでした。
黒色尉の水色の紐や鈴の朱色の房が揺れる度に、直垂の差し色が呼応して、鶴亀が躍動を!
う・つ・し・いーーっ
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翁が観世宗家、千歳が観世三郎太くん、狂言後見は深田さん&高野さんでした。
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