11月16日、小田原文化財団 江之浦測候所へ。
まず、硝子能舞台にて
「三番叟」〜!
三番叟が萬斎さん、
千歳が裕基くん、
笛が竹市学さん、
小鼓頭取が大倉源次郎さん、
脇鼓が飯冨孔明さん&清水和音さん、
大鼓が広忠さん。
地謡が、高野さん
&太一郎くん
&内藤くん
&飯田くん。
後見が、深田さん
&中村くん。
能舞台サイズよりも、少し横長サイズのようで、囃子方は地謡座エリアに。
その対面の縁に、地謡&後見。
萬斎さんは、あの稲妻の直垂に、紅白段替の厚板。
裕基くんは、明るめの鶯色地に鶴亀・梅の直垂。
囃子方&地謡&後見は、紋付裃。
広忠さんの裃は淡いグレーで、パッと見は無地っぽく見える細かい亀甲模様。
ペカペカしてない風合いが好みです。
硝子舞台の向こうには、鏡板の代わりに太平洋が拡がり、上空には千切雲。
橋掛かりの脇には、蜜柑の実がたわわな木々。
入場してしばらくは日が翳っていましたが、開演直前に少し日が差してきました。
舞台の上で、日が当たる場所が少しだけあり、スポットライトのよう。
そのライトの場所が、雲の動きにつれて、うつろう様も美しい。
萬斎さんの直垂の裾が風で大きく翻るのも風情があります。
すごい体験でした!
三番叟って、穏やかな自然との相性がとても良いのですねー
以前に厳島神社にて、夜の豪雨の中で萬斎さんの三番叟を観た時は、荒れたダークな自然と三番叟の相性ピッタリ、と思ったのに。
もしかして、萬斎さんが自然に合わせにいっておられるのかしら?
合わせる、と書くと意図的な要素があるけど、その時々の自然の状況を萬斎さんが受信して、それを体現なさっている、とでも言いましょうか。
そう考えると、好天にも、荒天にも、フィットするのも納得です。
三番叟が終わると、そこから数10メートルほど離れた石舞台に場所を移して、
能 「松風」。
松風が観世銕之丞さん、
村雨が観世淳夫さん、
旅僧が宝生欣哉さん、
笛が竹市学さん、
小鼓が飯冨孔明さん、
大鼓が広忠さん。
囃子方の皆様は、裃から黒紋付にお着替えされていました。
後見は、清水寛二さん&鵜澤光さん。
本舞台には上がられなかったけど、小早川泰輝さんのお姿も。
地謡は、西村高夫さん
&柴田稔さん
&小早川修さん
&桑田貴志さん
&谷本健吾さん
&安藤貴健さん。
こちらの舞台は、鏡板の代わりに、右下がりの山並み。
右手が海に連なっているので、直接は海が見えなくても、この演目にピッタリな景観です。
シテが途中から身につけた長絹の裾には金糸の笹の葉。
この笹の葉が日に透けて、山並みの前で揺れる様が綺麗。
シテの面は、光の加減で時おり、ハッとするほど妖艶に見えました。
とても素敵な一日でした。
企画してくださった方々に深くお礼申し上げます