7月1日、観世能楽堂へ。
見所の年齢層が、ぐっと低い。
そういえば、昨年まで開催されていた「このあたり乃会」の公演でも、同様に若者が多かったような。
次世代のお客さんが、着々と湧き出てきてるんだなぁ、と嬉しくなります。
最初に太一郎くんによる解説。
1つめの「水掛聟」をセレクトした狙いは、お客さんに涼んでほしくて、とのこと。
「水掛聟」
舅が萬斎さん、
聟が裕基くん、
女が飯田くん、
後見が月崎さん、
幕が内藤くん。
舅に遠慮しない聟も、聟への思い遣りがない舅も、どっちもどっち。
でも、パワーバランスが絶妙とも言えます。
片方が一方的に虐げられるような話だと、観ている側も滅入りそうだし。
対等にバトルするからこそ、カラッと痛快に笑えるのかもしれません。
そもそも萬斎さんの颯爽オーラは隠しようもなく、「聟や、労わっておくれ〜」という路線じゃーないもの。
解説で選曲の狙いを聞いた時は、水っていっても泥水はバッチイんじゃない?と思いましたが、
いやいや、狙いは当たりました。
爽やか親子の水掛けは、水シブキがキラキラして、マイナスイオン大放出でした。
「墨塗」
大名が太一郎くん、
太郎冠者が高野さん、
女が深田さん、
後見が岡さん、
幕が内藤くん。
泣き真似がバレていた、と悟った女は、恥いるどころか逆ギレしますが、大名も太郎冠者も、怒られて楽しそう。
大名がまた都に滞在する事があったら、やっぱり彼女のおうちに通うことになる気がします。
「小傘」
僧が太一郎くん、
新発意が内藤くん、
田舎者が中村くん、
参詣人が岡さん&裕基くん&飯田くん、
尼が月崎さん、
幕が深田さん。
お経モドキの謡のお声が、なめらかで素敵。
お経のお声がいいと、参詣人が熱心にヒアリングしてしまうリスクがあるかも、とハラハラしちゃいました。