萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「第106回 粟谷能の会」を観る

3月3日、国立能楽堂へ「第106回 粟谷能の会」を観に行ってきました。
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「蝉丸」
逆髪が粟谷明生さん、
蝉丸が観世銕之丞さん。
清貫が宝生欣哉さん。
輿舁が則久英志さん&宝生朝哉くん。
博雅が内藤連くん。
笛が松田弘之さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が広忠さん。榛色の袴。
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逆髪は、キューピーちゃんのようなツルッとしたお顔に、切れ長の目元。
このアンバランスさに、
緋の長袴が合わさり、エキセントリックで魅力的。
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「髪は身上より生い上がって星霜を戴く」というフレーズがとても綺麗。
髪の毛がサアーッと天空に拡がって、宇宙と交信しているかのようなイメージが喚起されます。
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さて、今回はシテの異流共演というだけでも珍しいのですが、後見も同様で。
蝉丸に出家の頭巾を付ける作業も、清水寛ニさん&塩津哲生さんの共同。定番のコンビかのようにスムーズなのでした。
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連歌盗人」
連歌の会の当番をやる事になった男が万作さん、
一緒に当番をやる男が高野さん。
この二人が盗みに侵入する家の住人・何某が石田さん。
後見が遼太くん、
幕が内藤くん。
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万作さんは、侵入経路突破用のノコギリを予め用意したりして計画的犯行なのだけど、愛嬌があって憎めません。
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連歌を楽しむ事にも、泥棒する事にも、まっしぐらに向き合ってる生き様がいいなぁ、と思いました。
生き様って、こういう事柄には使わないワードかもしれないけど。
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