萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「観世会定期能 1月」を観る

1月7日、観世能楽堂へ、「観世会定期能 1月」を見に行ってきました。
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「翁」
翁が観世宗家、
三番叟が裕基くん、
千歳が杉浦悠一郎さん、
面箱が中村修一くん。
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笛が杉信太朗さん、
小鼓頭取が幸正佳さん、
脇鼓が飯田清一さん
手先が曽和伊喜夫さん
大鼓が原岡一之さん。
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三番叟後見が高野さん&飯田くん。この組合せでのこのお役目、珍しい。
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観世宗家の狩衣は、鈍いゴールドで、ウィリアムモリス風の地紋。裏地古代紫
指貫は、象牙色地に金糸の八藤模様。
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なんと美しいコーデ!
フォルムは、思いっきり「和」なんだけど、ヨーロッパの王侯貴族のような雰囲気。
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観世宗家ともなれば、翁を務める機会は多いでしょうから、たまには蜀江模様じゃないパターンも着てみようかな、という遊び心でしょうか。
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その遊び心の日に当たってラッキーでした。
ありがとうございます!
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この日の翁の面は、ロビーの展示によると「父尉」なる面で、吊り目が印象的でした。
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そして、大鼓後見が、なんと広忠さん。
ていうか、広忠さんてば、この時間はフリーだったの?
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そんならご自身が打ってくださればいいのに〜、と、つい思ってしまう。
が、後見というお役目があるのですから、フリーでは無いですね。
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原岡さんが素襖を両袖脱ぎにされると、後ろに垂れ下がってた素襖を広忠さんが丁寧に整えられ。
原岡さんの肩甲骨の辺りから袖が末広がりに流れて、荘厳感のあるフォルム。
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そして、脇鼓の飯田さんの素襖の右袖も、同様にピシーッと整えられ。
小鼓後見はお一人だけだった事もあり。
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さて、今回の私の最大目的は、裕基くんの三番叟。
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直垂の袂が空間を切り裂き、フレッシュな空間が新たに出現していくかのよう。
そして、黒色父尉はツンとした面差しで、裕基くんのシャープな身体性にマッチしてました。
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今回、私は中正面のお席だったのですが、このアングルの面替りも絶品でした。
頭部が手前から奥へ旋回していくので、遠近感の変化がドラマチックで。
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「鬼瓦」
大名が万作さん、
太郎冠者が石田さん、
後見が遼太くん。
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万作さんの素襖裃は、青鈍色にヤツデ。
私の好きな装束!
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国元に戻ったら因幡堂のコピーを建立したい、とお堂の様子を観察して周る場面が、良かったです。
極上コンビならでは。
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「野守 黒頭 天地之声」
野守ノ精&鬼神が角幸二郎さん、
山伏が福王和登さん、
春日の里人が飯田くん。
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笛が藤田次郎さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が広忠さん、
太鼓が金春惣右衛門さん。
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前場の謡と囃子がメルヘンチック。
日向に咲く花が揺らめいているような雰囲気で、すてきでた。
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広忠さんの裃は、先程の「翁」で後見をなさった時とは、違うお色。
さすが広忠さん、一演目ごとに袴の色をチェンジなさるのは定常運行とはいえ、後見を務められる時も同様なのですね。
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他にも、豪華な方々による演目が並んだ公演でした。
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見所の正面席最後列に、松岡心平先生のお姿。
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