萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「関根祥雪 七回忌・関根祥人 十三回忌 追善 第五十一回 桃々会」を観る

4月9日、観世能楽堂へ。

連吟「小袖曽我」
仕舞「笹之段」
仕舞「歌占」

能「卒都婆小町 一度之次第」
シテが観世宗家、
ワキが森常好さん、
ワキツレが館田善博さん。

笛が一噌庸二さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が亀井忠雄さん。

前シテの青鈍色の水衣の透け感がきれい。
普通の水衣よりも薄くて、紗よりも透明度たかめ。
下に着付けた摺箔の芝草模様がクリアに見えるほど。
それでいて張りがある質感にうっとりです。

腰巻の縫箔は、老竹色&青磁色の大きめ市松ちっくな横段に、雀&雪持ち笹。
地紋にも細かい市松がせ。
雀は大きめで、宙返りしたり、急旋回したり、と活動的。
零落してる設定を吹っ飛ばすコーデがすてき。

狂言「武悪」
主人が萬斎さん、
武悪が太一郎くん、
太郎冠者が内藤くん、
後見が深田さん。

萬斎さんは、ブルーグレーの段熨斗目、ライトグレーの襟、雲丹ちっくな模様のテールグリーンの長裃。

私の好きな柄!
殺気を放つ萬斎さんに、この柄の長裃、最強の取り合せです。
 
その殺気からの、やれやれお懐かしや・・・へ至るギャップが大好きです。

独吟「玉取」 武田志房さん
仕舞「清経」 観世三郎太さん
仕舞「隅田川」山階彌右衛門さん
仕舞「江口」観世恭秀さん
仕舞「当麻」 寺井栄さん
仕舞「天鼓」関根知孝さん

能「海士 懐中之舞」
シテが関根祥丸さん、
子方ちゃんが清水義久くん
ワキが宝生欣哉さん、
ワキツレが宝生尚哉くん
&御厨誠吾さん、
アイが裕基くん。

笛が杉信太朗さん、
小鼓が大倉源次郎さん、
大鼓が広忠さん、
太鼓が林雄一郎さん。
小鼓後見は伶士郎くん。
狂言の時も中座なさらず。

裕基くんは、藍色地に向鶴菱の長裃、女郎花色&黄灰色&水色&ブルーグレーの段熨斗目。
ばつぐんに爽やかなお姿!

後シテは、黒ガシラのようなヘアスタイルで、それを大きい紙のリボン(?)で束ねており。
黒垂じゃないパターンは、初めて観ました。
ケモノ感がアップして、小鍛冶みがあり。
こんな演出もOKとする自由さに、不思議な拡がりを感じました。

そして、今回の番組表は解説がとても丁寧でした。
私が疑問に思った事にも言及されていて、そう!それ知りたかったやつ!と、嬉しくなりました。