4月1日、国立能楽堂へ。
仕舞「二人静 曲」
北山春彦さん&阪本昂平さん。
仕舞「花月 切」
伊藤眞也さん。
能「卒都婆小町」
小町が櫻間右陣さん、
高野山の僧が森常好さん、
笛が松田弘之さん、
小鼓が大倉源次郎さん、
大鼓が広忠さん。
前シテは、黄唐茶のヨレ水衣、金茶地に燕。燕の背後には、琥珀色の変則的な斜め縞。
この燕がアクロバティックな旋回っぷりで、斜め縞は風に吹き流れる柳のよう。
なんとスタイリッシュなコーデ。
お色味的に小町がお歳を召してから誂えたお着物と思われますが、才色兼備で鳴らした矜持が感じられます。
・・・と観る者に思わせるコーデを、実は右陣さんがセレクトされてるのですよねー
面は、頬が削げてはいるものの、シワシワ感は皆無で、無駄なものを削ぎ落とした潔よさがあり。
トータルで篠田桃江さんのようなカッコよさでした。
狂言「簸 屑」
太郎冠者が万作さん、
次郎冠者が萬斎さん、
主人が裕基くん、
後見が中村くん。
裃の装束をお召しの裕基くんからは、気高いハムレット王子の名残りが立ち昇ります!
「人の話を聴き聴き眠るは・・・よい・・・ものじゃ・・・・・スゥゥ」で、もう太郎冠者が好きにならずにいられません。
人の話を聴いてる時、ねむっちゃいけない、という攻防は彼の中では最初から無いのかぁ、うん、あっぱれ。
そして、この演目では、次郎冠者がイタズラ好き、という珍しい設定。
他の演目の次郎冠者は、受動的なタイプで自分から何か行動を起こす事って無い気がします。
七つ子の謡と舞を披露するのも次郎冠者だし、両シテといっもよいくらいの重要キャラなんじゃないでしょうか。
そして、面が外れてからの展開が、キリリとハイスピードで、その展開にシビレました。
太郎冠者が瞬時に全てを理解したって事を、順を追って示すような事はすっ飛ばすキレのよさ!