萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「観世会春の別会」を観る

4月5日、「観世会春の別会」 を観に観世能楽堂へ。
-
この日は萬斎さんのお誕生日で、しかも還暦を迎えられる記念すべき日。
-
そんな特別な日に舞台を拝見できるんなら、見所から祝意の念を飛ばしたい。
しかもしかも、お役目が「姨捨」のアイ!というスペシャルが過ぎる公演だったのです。
-
「姨捨」
里女&老女が関根知孝さん、
都人が宝生常三さん、
従者が館田善博さん&梅村昌功さん、
里人が萬斎さん、
笛が藤田次郎さん、
小鼓が観世新九郎さん、
大鼓が柿原弘和さん、
太鼓が金春惣右衛門さん、
後見が観世宗家&上田公威さん&武田宗和さん、
地頭が岡久広さん。
-
前シテの能面がとても好みなお顔でした。
ロビーの表示によると「布可飛」(作者 友閑、江戸初期)とのこと。
「布可飛」って、「深井」のことでしょうか。
今まで観た「深井」の中でも、特別にすてきです。
-
以前に読んだ小説のなかに、
"母がかすかに口をあけて、「深井」のような顔で"という件があるのですが、
そのイメージにピッタリくるような面差しでした。
-
そして、萬斎さんのアイの語りは、冷徹なくらいクールな気配と、深く低ーいお声のコントラストが最高でした。
悲哀に寄り過ぎないで、客観的というか、ちょっと引いた視点で語ってるので、俯瞰した感があり、お月様の目線みたいな気持ちに。
-
萬斎さんは14:20に本舞台から退出されましたが、
後で聞くところによると、
次なるご移動先の目黒シネマでは、「のぼうの城」(15:30開演)の上映途中から着席されたとのこと。
-
アイのお役目の直後に移動されたら開演に間に合ったはずですが、「姨捨」の終演までは楽屋に控えておられたのでしょうか。
「姨捨」の終演は15時半くらいでした。
-
「水汲」
新発意が万作さん、
いちゃが裕基くん、
後見が中村くん。
-
万作さんの編綴は白藍。
ほのかにきらめいていて、木陰の水面のよう。
想いを寄せる人を前に逡巡する様が初々しいのです。
なので、いちゃに目隠ししたりしても、セクハラっぽく見えません。
-
そして、裕基くんの謡、ユリが美しいかったー
水を汲む所作が優美で、ひと汲みごとに辺りに清浄感が増していくようでした。
-
仕舞
「老松」観世恭秀さん
「西行桜 クセ」観世宗家
「玉之段」山階彌右衛門さん
「邯鄲 楽アト」観世三郎太さん
-
「鵜飼 真如之月」
尉&閻魔大王が藤波重彦さん、
従僧が大日方寛さん、
里人が内藤連くん、
笛が杉信太朗さん、
小鼓が飯田清一さん、
大鼓が國川純さん、
太鼓が小寺真佐人さん
地頭が武田志房さん。
-
こちらも、前シテの面がめちゃくちゃ良かったです。
気品のある美老人!
-
ロビーの表示によると、
「笑尉」という面で、作者は河内、江戸時代のものだそうです。
-
後シテの閻魔大王の登場前、お囃子が盛り上がってくのが華やか。
わーっ
来るぞ来るぞぉ、とワクワクしました。
-
#姨捨
#布可飛
#萬斎
#水汲
#裕基