萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「三曜会」を観る

12月4日、国立能楽堂へ。

舞囃子高砂 八段之舞」
佐久間二郎センセ。

仕舞「箙」 観世喜正さん。

狂言「靭猿」
大名が万作さん、
猿曳が萬斎さん、
太郎冠者が中村くん、
小猿がなつ葉ちゃん

後見が深田さん&石田淡朗くん。

なつ葉ちゃんは、12/2〜3の野村狂言座に続き、この日で三連日のご出演。
小学一年生にして、万作家ご一門に共通の過密スケジュールをこなしてしまうとは。

猿曳サマの謡が極上でした。
謡が徐々にノリノリになってゆくと、子猿ちゃんもどんどん活き活きしてくる。
見所にも、高揚感と、なつ葉ちゃんへの愛も満ち満ちてゆきます。
幸せのエネルギーに浸った、至福の時間でした。

個人のお能の会に「靭猿」を企画してくださるなんて、佐久間センセが益々すきになりました!
ありがとうございます〜

一管「笛独奏」一噌幸弘さん 。
フリーダムに吹きまくりです。
こんな暴走してるけど、見所のみんなついて来れてるかな?なぞという逡巡は、微塵もなく。
そして、意気揚々、といった風情で引き揚げてゆかれました。
あっぱれなお方です。

仕舞「卒都婆小町」観世喜之さん。

能「安達原 黒頭」
里女・鬼女が佐久間センセ、
阿闍梨祐慶が野口能弘さん、
従者が野口琢弘さん、
能力が高野さん。

笛が一噌幸弘さん、
小鼓が田邉恭資さん、
大鼓が柿原弘和さん、
太鼓が林雄一郎さん。
地謡は、観世喜正さんを地頭に6人編成。

寝屋の戸口の前に立ち、後ろ手に戸を押さえた所作に、哀しみが漂います。
見〜たぁ〜な〜、という憤りではなく、見られてしまった、という恥じらいを感じました。

大満足の公演となりました。

来年もこちらの会に伺えますように。