萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「-能狂言- 『日出処の天子』」キッカケで能にご興味を持たれた方にお勧めしたい能3選

「-能狂言- 『日出処の天子』」キッカケで能にご興味を持たれた方にお勧めしたい能3選をリストアップしてみました。

-
8/11の山岸涼子さんx萬斎さんのトークイベントで、
萬斎さんが、BLはお能では普通に扱われていて特異的なことではない、というような事を仰っていましたが、
せっかくなので、BL要素のあるお能を。
-
(1) 「花月
前述の8/11のトークイベントの際に、作ったけど使わなかった厩戸王子の能面が披露されました。
その能面は「喝食」という能面がベースとのご説明がありましたが、その「喝食」が使われている能の内の1つです。
-
主人公の花月と呼ばれる美少年が掛けている面が「喝食」。
-
その花月と仲良しなのが、清水寺門前の者。
彼に促されて花月が「恋は曲者」を謡う場面では、
門前の者は扇を広げて口元を隠し、その背に花月が手が添えていて、ちょっと秘めやかな気配。
-
その謡のあとに門前の者が「これなる花には目がある」と言うのですが、
これは二人の仲を周囲に知られないよう気をつけよう、という比喩だ、とする解釈もあると聞いた事があります。
-
そして、「恋は曲者」は能狂言日出処の天子」の中で、刀自古が舞った曲でもあります。
-
(2)「松虫」
親友が松虫の音に惹かれて草むらに分け入ったきり、戻ってこないので探しに行くと、草の上で死んでいた、と!
-
そして、残された男性も後を追って自害してしまう!!
、、、というお話。
-
その自害した男性が霊となって現れて、先に死んでしまった親友と一緒に野を散策したなぁ、と昔を懐かしむ、と。
-
虫の音に誘われて草むらに入っていく、という風雅さも、
草の上で死んでいた、という白雪姫を連想させシチュエーションも、絵巻のようなイメージが喚起されて、好きな演目です。
-
(3)「鞍馬天狗
満開の桜の下で鞍馬天狗が牛若丸に出逢い、心を撃ち抜かれてしまう、というお話。
-
小さい子供達がたくさん出てくるのですが、みんな平家のおうちに生まれた子(上流階級のおぼっちゃま)なので、そんななかで牛若丸は孤独なのですねー
-
だから牛若丸は、鞍馬天狗の孤独に共鳴したのかな、と思いますが、
鞍馬天狗は牛若丸を梅の花に例えて、恋してしまったよぉ、なんて調子で、一目惚れ要素つよめ。
-
恋心ゆえに牛若丸に兵法を授けた、としか受け取れない展開になるのでした。
とても端正な言葉で謠われているので、油断してるとスルーしそうになりますが。
-
それと、前半の小さい子たちがゾロゾロ出てくる場面は、めちゃくちゃ可愛らしいです。
能楽師さんの子供さんがなさる事が多いので、
おお!あの子が○○さんジュニアかぁ、などとウォッチするのも楽しいです。
-
#恋は曲者
#刀自古
#松虫