萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「第十八回 日経能楽鑑賞会」を観る

6月14日、国立能楽堂へ「第十八回 日経能楽鑑賞会」を観に行ってきました。
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富士松
太郎冠者が万作さん、
主人が萬斎さん、
後見が飯田くん。
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萬斎さんは、老竹色&ブルーグレー&白の段熨斗目に松皮菱模様の鉄色の長裃。
曲と松つながり!
小刀の組紐が、可愛い菱模様。
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このところ毎日曜に、アンチヒーローでのスーツ姿を拝む幸せを享受してきましたが、和の装いは格別です!
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太郎冠者の家を訪ねる最近、声色を変えておこう、と言いつつも実際には声を変えない、という演出がすき。
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そのかわり正体を隠す象徴として、太郎冠者の玄関口と、ご自身のお顔の間を、扇で遮る、という演出がカッコいいなぁ、と思います。
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その後の、
「しさりおろぅっ」からの
無断旅行を許すまでくだりが、様式的な美しさに満ちていました。
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万作さんが、ふっと台詞に詰まられた瞬間があり。
飯田くーん、
助けて差し上げて〜、と私は念を飛ばすも、飯田くんは無言。
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ちょっと間があった後に、万作さんは「竹生島詣」と続けられ。
もしかしたら「富士詣」と仰りたかったのかも。
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そのあと暫く、飯田くんは、お顔を歪めておられました。
うわーん、務めを果たせなかったよぉ、、、と煩悶されていたのでしょうか。
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主の言い出す事が横暴で、かなりヒドイのですが、
太郎冠者はポージング付きで鮮やかに応戦してゆきます。
たくましい!
主を恨めしがるでもなく。
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昔の一般の人々にとっては、主や大名から無理難題は、突風や雷みたいなもんで、
それにブチ当たっちゃたら、運が悪かったな、くらいのモンなのかしら。
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天候に抗議とかしても無駄だから、被害を最小限にすべく、さっさっと対処しよう、とでもいうような、あっけらかんとした割り切り感が清々しいです。
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頼政
老人&源頼政の霊が金剛永謹さん、
旅の僧が殿田謙吉さん、
土地の者が石田さん、
笛が杉信太朗さん、
小鼓が鵜澤洋太郎さん、
大鼓が國川純さん。
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この曲の主人公は源氏側だけど、平家軍が川を攻め渡ってくる場面は、平家推しの目線もあるような。
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どちらのサイドにもそれぞれにドラマがある、と感じさせてくれる点は、「子午線の祀り」にも通ずる気がします。
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