萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

『第二十三回 よこはま「万作・萬斎の会』を観る

万作さんパパは、「花子」の朝顔の扇を小林古径に描いて貰っていた!

大好きなご一家と大好きな
画家のご縁を知り、ひゃーっと大興奮です。

万作さんパパは面打ちをなさっていたので、色々な芸術家と交流があったそうで。

伺ったのは、横浜能楽堂での狂言会。

解説 石田さん

狂言「子盗人」
博奕打が萬斎さん、
乳母が飯田くん、
何某が太一郎くん、
後見が深田さん。 

博奕打サマは、太一郎くんチへ泥棒に入ろうとしますが、その侵入ルートは犬の通り抜け穴。
這いつくばって身体をねじりつつ、モゾモゾ分け入る姿が、ナゼか麗しい。
盆の窪を見所に晒してしまう無防備さにも、ドキドキでした。

博奕打サマは、実は殆ど一人語りなのに、乳児と会話がしっかり成立してるように感じられました。


そもそも、萬斎さんが人形を抱くと、人形に血が通ったように見えるのが不思議です。

乳児にメロメロになる萬斎さんを愛でることができる、よい演目でした。

この後に、万作さんによる"狂言芸話(二十三)"。

前述の小林古径情報は、この芸話の中で仰られたのでした。
他にも驚きの話題がポンポンと飛び出し、来年は芸歴90年を記念して三番叟を踏む!!!!!

とのご発言も。


狂言「孫聟」
祖父が万作さん、
舅が石田さん、
太郎冠者が深田さん、
聟が裕基くん、
後見が飯田くん。

最後、置いてきぼりにされた万作さんは、
「まったく世話が焼けるヤツらめ。探しにいってやるか。」(←意訳)と呟く。

うーん、あっぱれ!
自分を中心に世界が回っている、という思想であれば、万作さんの解釈は全く正しいですもんね。


とんでもない身勝手キャラなのに、愛嬌が滴るようです。
先ほどの芸話での端正な語り口とのギャップも、最高でした。


来年の同会は、4月29日、横浜にぎわい座にて開催とのことです。