萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「万作を観る会-野村万之介十三回忌追善-」を観る

11月27日、国立能楽堂へ。

小舞
「祐善」太一郎くん
「蝉」裕基くん

地謡は、萬斎さんを地頭に、
内藤くん
&竹山さん
&月崎さん
&飯田くん。

萬斎さんのお声が深く美しい。
地頭をなさる萬斎さんが大好きです!

裕基くんはグレーの袴に、シルバーの扇。
クールな色調が、スタイリッシュな舞と響き合います。

細身の身体は、薄く儚げながらもピシッとフラットな蝉の羽に通じるものが。

そして、動きがとても綺麗で、
精巧に作られた工業製品の機能美のようなものを感じました。


狂言「木六駄」
太郎冠者が万作さん、
主が遼太くん、
茶屋が中村くん、
伯父が石田さん。

後見が内藤くん&飯田くん。
幕が岡さん。

万作さんの前半の肩衣は、テールグリーン地にマンサクの花。
中村くんの肩衣は、墨色地に雪持ち笹&筍。
どちらの肩衣も素敵。

伯父と太郎冠者のやり取りがチャーミング。
呑めぇー
呑もぉー
のくだりが特に。
軽やかで気品があって。

防寒具にも事欠くような太郎冠者に気品がある、というところに、ぐっときました。

木下順二作・狂言による「彦市ばなし」
彦市が深田さん、
天狗の子が高野さん、
殿様が萬斎さん。

笛が松田弘之さん、
太鼓が、桜井均さん。

後見が、月崎さん&岡さん&飯田くん。

ふかたかコンビの新境地〜
チャランポラン深田さんと、
跳び回る高野さん!
更に、殿サンの萬斎さんが、これまた弾けていて。

3人がそれぞれに活き活きとしていて、心の底から湧き立つようなワクワクを煽られました。

殿様の役って、演じられる方によって大きくイメージが変わる、というのも驚き。
以前に石田さんがなさった時は、お人好しの鷹揚な殿様だったけど、
萬斎さんがなさると、好き放題に振る舞うお坊っちゃん、という風。

いろーんな可能性に満ちた役なのですねー
この配役で、また観たいです。