萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「二月 宝生会月浪能」を観る

2月13日、宝生能楽堂へ。
ちょうど一ヶ月前のこの日、入口の前まで来たものの中に入ることが叶わず、
とぼとぼ引き返した、この場所。

今回は無事に中に入れ、普通に能楽堂に来れることの幸せに、あらためて感謝です。

仕舞「頼政」田崎隆三さん
仕舞「三山」武田孝史さん
仕舞「是界」水上優さん

能「鉢木」
シテが大坪喜美雄さん、
ツレが大友順さん、
ワキが森常好さん、
ワキツレが梅村昌功さん、
太刀持が太一郎くん、
早打が裕基くん。
笛が松田弘之さん、
小鼓が幸信吾さん、
大鼓が國川純さん。

裕基くんが颯爽と登場すると、空気がカラリと切り替りました。
囃子もワクワクを煽ってきます。
常世の境遇の劇的な変化が、寒く厳しい冬から春への切り替とリンクして、じわっと心の温度も上がります!

そのためか、この演目中の裕基くんは、春を告げる鶯のような存在に思えました。


と思わせといて、
次なる演目は狂言「鶯」。
別に狙った訳では無いのもしれないけど、「鉢木」と「鶯」は、まるで対のよう。

梅若殿という少年の家来が萬斎さん、
鶯の飼主が石田さん、
後見が高野さん。

ようやく萬斎さんに再会できました〜
5週間ぶりです。
生き返りました!!

この佇まい。
この空気感。
これを渇望していました。
無事に能楽堂へ戻ってきてくださり、ほんとーに嬉しいです。

棹にトリモチを入念に付け直す所作が、何でもないのに美しい。

紅い籠の中で揺れている鶯も可愛い。
籠の色との対比が綺麗なのでした。

この後に「海人」がありましたが、こちらは所用のため見れず。