萬斎さん観賞と日本画修得の日々

吉祥寺で一棚だけの本屋さん(ブックマンション,145号,いもづる文庫)を始めました。お店番に入る日や棚のテーマ更新は、Instagramでお知らせします。

「国立能楽堂 定例公演」を観る

10月15日、国立能楽堂へ。

狂言「小傘」
僧が萬斎さん、
田舎者が深田さん、
新発意が高野さん。
立衆が内藤くん&飯田くん&石田淡朗くん&裕基くん&岡さん。
尼が月崎さん。
後見が石田幸雄さん。

萬斎さんは、金茶の角頭巾、青みがかった金色の緞子の腰帯、
水色の無地熨斗目、同色の数珠、墨色の長衣。

私はこの長衣より、グレーのパイピングつきの長衣の方が好きなんだけどなー

以前に、大島輝久さんが、
「装束を準備するときは、役のイメージに合わせるだけでなく、なるべくまんべんなく使うようにしている、しばらくこれ使ってないから、という理由で選ぶこともある」
・・・というような事を仰っており。

パイピング無しverも、そのような理由でセレクトされたのかしら?
次に萬斎さんの長衣が拝めるチャンスはいつ巡ってくるのか分からないけど、次こそは!と念じておきます。

いやいや、それにしたって、久方ぶりの角頭巾!
最高に見目麗しかったですーー

久方ぶりの”小傘”の謡も!!
低音の響きがますます美しくなったような。

昨日のラジオで萬斎さんが仰ったように、見所は満席。

そんな中で、
ププッとか、クククククッとか、と笑ってしまうと、
周りの見知らぬ方々と、図らずもタイミングが揃ってしまう。
これって幸せなことなんだなー、としみじみ。


能「春栄」
増尾太郎種直が今井泰さん、
春栄丸(子方)が水上嘉くん。
種直の従者が和久荘太郎さん。

捕らえられた春栄丸の身柄を預かっている高橋権守家次(ごんのかみいえつぐ)が福王和幸さん。
イカツイ名前だ。

早打が矢野昌平さん、
権守家の従者が太一郎くん。

笛が松田弘之さん、
小鼓が住駒匡彦さん、
大鼓が内田輝幸さん。
地謡は8人とも、マウスシールド装着。

何ともドラマチックなお話。
権守家のお役が、人間味があり、でも、職務を全うしようとするクールな面もあり、カッコいい。
福王和幸さんにモッテコイのお役!

そして、子方ちゃんのお声がキレイ。
佇まいもリンとして清々しい。
権守家が養子に欲しくなっちゃうのも頷けます。

「やみやみと」なるワードが何度か登場。
「むざむざ」というようなニュアンスでしょうか。
無念だ~、という思いがにじんでいて、気に入りました。
私も日常に使ってみたいです。

ところで、シテの厚板が、今月のチラシと同じ柄だったような。
上に直垂を付けていたので、チラ見えするだけなのに、凝ってますねー

ロビーにて、来年の国立能楽堂カレンダーが販売されていました。
2月は、万作家の牛盗人。

万作さん、萬斎さんのお姿もあり。
この時の萬斎さんの装束、とても好きなのだけど、ヒキで撮っているので、お姿が小さすぎるぅ~