2019年は、古典曲と非古典曲に分類してみたのですが、
どうもシックリこないので、
今回は区別なく一本化して選出してみたいと思います。
●1位
「大槻能 リニューアル公演 日賀寿能 第二日目」(1/4、大槻能楽堂)での
「翁 大黒風流」の三番叟
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/01/05/161355
鈴之段で、万作さん扮する大黒サマと、萬斎さんが、掛け合いみたいなことする、というレア演出に、目が釘付けでした。
●2位
「能楽公演 2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~」(7/27、国立能楽堂)での
「翁」の三番叟
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/07/27/231443
揉み出しの時点から、萬斎さんの
細胞がビッカビカに躍り跳ねだした三番叟でした。
●3位
「日本芸術文化戦略機構 JACSO設立記念公演 昼の部」(10/6、宝生能楽堂)での
「翁」の三番叟
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/10/11/153330
カミソリみたいな切れ味の中に、癒しもあり。
●4位
「高崎芸術劇場 能舞台 披露公演」(2/15、高崎芸術劇場)での
「翁」の三番叟
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/02/16/175714
萬斎さんが袂を翻すと、客席にまでブワッと風がくる!至近距離でした。
●5位
「第四回 文の会」(11/29、観世能楽堂)での
「屋島 弓流 那須与市語」
のアイ
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/11/30/233106
萬斎サマ劇場。最高です!
後見の裕基くんの気迫も印象的でした。
●6位
「銕仙会 定期公演 3月」(3/13、宝生能楽堂)での
3/13内沙汰のアド(妻)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/03/20/140706
萬斎さんがなさる女性の役は、どれも絶品なんだけど、そのなかでも、このお役は、がナンバーワンに好きです。
●7位
「国立能楽堂 狂言の会」(1/24、国立能楽堂)での
「法師ヶ母」のアド(妻)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/01/26/181341
後半、万作さん&萬斎さんが、お互いの想いを謡で伝えあうシーンが、もーぉ、素敵なのでした。
●8位
「坂口貴信の会」(9/16、観世能楽堂)での
「砧」のアイ(芦屋の某の下人)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/09/21/192731
沈痛な語り口に聞き惚れました。
●9位
「大槻文藏・裕一の会 第二部」(9/25、観世能楽堂)での
「邯鄲」のアイ(宿の女主)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/09/27/134941
盧生の夢を操っているかのような、女主サマ!
●10位
「第十二回 東京満次郎の会 FINAL」(11/1、宝生能楽堂)での
「邯鄲 傘之出」のアイ(宿の女主)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/11/05/180032
ぎらり、と豹変しそうなナニモノカを内包した謎の美女。
●11位
「能を知る会 横浜公演」(3/12、横浜能楽堂)での
「藍染川」のアイ(大宰府神主の本妻)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/03/15/001654
夫の愛人を自殺に追い込んでしまう、凄絶なイジワル妻。
●12位
「東京大槻清韻会別会」(3/7、観世能楽堂)での
「望月 古式」のアイ(望月の下人)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/03/08/231659
下人サマのかっこよさに加えて、
友房の大槻文藏サマの気品と、友治の未亡人の大槻裕一くんの憂いも、忘れがたいです。
●13位
「国立能楽堂 企画公演 ◎働く貴方の能楽公演」(1/30、国立能楽堂)での
「痩松」のアド(女)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/02/01/175021
盗賊を撃退するだけではあきたらず、小刀まで強奪してしまう!麗し女子。
●14位
「梅村能の会 道成寺」(2/24、観世能楽堂)での
「道成寺 赤頭 中之段数躙(なかのだんかずびょうし) 無躙之崩(ひょうしなしのくずし)」のオモアイ
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/02/29/232443
アドアイの裕基くんとのコンビネーションが嬉しかったです。
●15位
「第103回 粟谷能の会」(3/1、国立能楽堂)での
「朝長」のアイ(長者内の者)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/03/07/124207
サーカス団長・広忠さんが鞭ならぬ右手をしならせ、統制されているかのような舞台。
以上、ここまでがベスト15でした。
最後まで候補に残りながら、ベスト15には漏れてしまった分も、下記に記載しておきます。
(順序は時系列です)
●「新春名作狂言の会」(1/15、新宿文化センター)での
「靭猿」のアド(猿曳)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/01/18/220219
●第89回 野村狂言座(金曜日)(
1/17、宝生能楽堂)での
「大黒連歌」のシテ(大黒天)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/01/18/192130
●「能と土岐善麿 秀衡を観る」
(2/18、喜多能楽堂)での
「秀衡」のアイ(中尊寺の金色堂の堂守)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/02/20/234946
●「狂言ござる乃座61st」(第1日目)(8/10、宝生能楽堂)での「隠狸」のシテ(太郎冠者)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/08/15/001325
●「狂言ござる乃座61s」(第2日目&3日目)(8/12&30、宝生能楽堂)での
「庵の梅」のアド(女子会のリーダー?)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/08/15/215941
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/09/05/164724
●「銕仙会 9月 定期公演」(9/11、宝生能楽堂)での
「鏡男」のシテ(夫)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/09/16/222737
●「狂言ござる乃座 in NAGOYA 23rd」(10/3、名古屋能楽堂)での
舞狂言「蝉」のシテ(蝉の亡魂)
https://jizo.hatenablog.jp/entry/2020/10/04/195327
以上です。
2020年は、中止になってしまった公演も多々ありましたが、
そんななかでも、なんとか開催に漕ぎ着けてくださった公演も、色々あったのだなー、と改めて感謝の念を深く感じています。
ほんとーに、救われました。
ありがとうございました。