11月14日、宝生能楽堂へ。
能「岩船」
シテが高橋憲正さん、ワキが野口琢弘さん、ワキツレが野口能弘さん&吉田祐一さん。
アイが岡さん。
颯爽と始まりました。
囃子も、ワキ&ワキツレの謡も。
12:00開演って早すぎない?と思ってたけど、シャキッと正午に、この颯爽感、これはアリですねー
高橋憲正さんのシテを拝見するの、はじめてかも。
これまでに講座は何度か受講していて、お人柄&ヴィジュアルともに好きになり、いつかシテをなさるところを拝見したい、と思っていたのでした。
前シテのお姿、ステキでした。
黒頭に童子の面、鮮やかな空色の水衣、雪輪&瑞雲が配された縫箔。
瑞雲には、細かい七宝つなぎの柄がミッシリ金糸で施されています。
宝生の定期公演は、すべての装束をお家元が選んでくださる、と聞いたことがあるけど、
憲正さんに合わせて、お家元が
このファンシーなコーデをセレクトなさった、と考えると、ニマニマしちゃいます。
とてもマッチしてました。
狂言「鐘の音」
太郎冠者が裕基くん、主人が淡朗くん、後見が月崎さん。
裕基くんは、白地に若竹色の格子の縞熨斗目変わり亀甲の腰帯、鴬色の狂言袴、波がしら&橋が配されたスカイブルーの肩衣。
肩衣は、秋晴れの鎌倉空を映したかのよう。
そんな清々しい空のもと、
裕基くんとともに鎌倉めぐり。
なんとゆー贅沢!
最初に訪ねた寿福寺では、のっけから、佳い音色~
ここでそんないい音だしちゃうと、オオトリの建長寺で、ソートー頑張らないと、差が出にくくなっちゃうんじゃない?・・・と心配になってしまう。
が、建長寺では、その遥か上をゆく、゛さてもさても佳い音色゛でありました。
それと、鐘をつく所作がキレイなのです。ずっと観てたい。
もっと長いことお寺巡りつづけて欲しかった。
主を怒らせちゃって、お詫びのため(?)に謡うシーンでは、「そくびを・・・」と、ご自分の首筋に手刀を当てる所作が美しい。
音色も、所作も、お父さまの気配が色濃く感じられる、ひとときでした。