??6/1、「京都 ござる乃座」 京都観世会館
裕基くん 小舞「道明寺」。
しなやかで強靭
萬斎さん単身による「見物左衛門 深草祭」。
蓑笠が配された狐色の肩衣、結び雁金の腰帯、生成地に紺&グリーンの格子の縞熨斗目、濃紺に網目模様が染め抜かれた狂言袴の括り袴。
見物左衛門サマとともに、街道の活気や賑わいを味わいました。
陽の光にキラキラする砂埃が、見えるよう。
「千切木」の太郎に近い、傍若無人キャラが、萬斎さんに見事にハマる。
最強にチャーミングでした。
「痩松」
山賊が太一郎くん、女が裕基くん。
裕基くんてば、山賊をイタメつける役、気に入ってる?
脇差しを奪った時なんて、ちょっと口元がニマッっとされていたような。
そして、裕基くんのSさに呼応するかのように、太一郎くんもイタメつけられる役を嬉々としてなさる。
需要と供給が成立してますねー
「靭猿」
大名が万作さん、猿曳が萬斎さん、小猿がなつ葉ちゃん、太郎冠者が高野さん、幕が裕基くん。
猿曳サマの謡に酔いしれました。
猿曳サマがノッていくと、小猿ちゃんもノッてくる!
春に東京で上演された時は、万作さんと萬斎さんの役が逆でしたが、私は今回の京都ver.配役が特に気に入りました。
終演後のロビーに石田ひかりさんのお姿。
太めの黒縁メガネを掛けておられました。
??6/9、「金剛永謹能の会 第33回東京公演」、国立能楽堂
秀吉愛蔵の"雪の小面"を使用する、というのが、今回の大きなポイントの1つ。
昨年の夏、件の小面が三井記念美術館で展示された際に告知があり、ずっと信子楽しみにしていました。
最初の解説で、金子直樹センセは、小面をプリティガール、と訳される。
意外にしっくりきます。
「樋の酒」
太郎冠者が萬斎さん、次郎冠者が太一郎くん、主が裕基くん。
太郎冠者サマは、3匹の兎がバックプリントされたテールグリーンの肩衣、瓢箪紋の腰帯、白地に紺&山吹色の格子の縞熨斗目、焦げ茶の襟、薄煉瓦色の狂言袴。
裕基くんは、紺の段熨斗目、紺の松皮菱の長裃。爽やかーー
「金剛流復曲能 薄」。
シテ(薄の精)は金剛永謹さん、ワキ(僧)が有松遼一さん、アイは萬斎さん。
幕は裕基くん。
シテ方の幕も裕基くんぽかった。
萬斎さんは、白&深緑&小格子の柳裏色の段熨斗目、柳裏色の襟、白地に向かい鶴菱模様のテールグリーンの長裃。
先程の裕基くんを上回る爽やかさ!
気合いの感じられるコーデです。
アイ語のお声が深ーく、低ーく、拡がっていくのを堪能しました。
復曲ってことは、初のお役?
一週間前の見物左衛門でも膨大なセリフがあったのに、セリフを覚える時間を、どうやって捻出されているのでしょう。
??6/16、「能を知る会 東京公演」、国立能楽堂
葛西センセの講演で、知らないことがポンポン出てきて、面白かった。
「末広かり」
果報者が萬斎さん、太郎冠者が遼太くん、すっぱが月崎さん。
果報者サマが素襖裃を片脱ぎにしたお姿、麗しいです。
退出なさる前に、シュバッと袖を翻すとこが気持ちいい。
「國栖」、葛西センセの解説があり、更に字幕つきだったので、ドラマチックな展開を存分に楽しめました。
今回がお能デビューとなった友人にも、好評でした。
??6/20、「梅若研能会 六月公演」、観世能楽堂
「墨塗」
鬼瓦が配された濃紺の素襖裃、金茶色&グリーン&紺の段熨斗目。
扇の陰で、無音の哄笑をなさる姿が美しい。
「半蔀」
シテの舞が儚げで、まさに夢のよう。
??6/22、万作さん米寿記念
https://yaplog.jp/2109447/archive/1041
??6/23、「平家物語の世界 語りの伝承−巻二十二−」、横浜能楽堂
「月見座頭」
座頭が萬斎さん、洛中の男が高野さん。
座頭サマは、オリーブ色の能力頭巾、びゃくろく色のよれ水衣、白地にオリーブ色の格子の縞熨斗目、水色の襟、藁色の変わり市松模様の狂言袴。
静止してるときの、首もとの布が美しい。
いえ、布というか、水衣の襟と、縞熨斗目の襟との間に、隙間ができていて、その空間が美しかった。
どういう着付けをすると、ああなるのかしら?
水衣の襟をゆったり目に着付けるのかな?
首が長く、且つ、首の根元が細いからこそ、の空間かも。
そして謡が素敵だった!
情感に満ちた、映画みたいな一曲でした。
お能は「実盛」。
シテは櫻間右陣さん、大鼓は広忠さん。
次回は、2020/9/29(土)、13:00だそうです。